市場調査部エクスプレス Today's Flash!

2017/08/16 08:55本日の注目は米FOMCと英雇用統計

(欧米市場レビュー)

15日の外国為替市場では、北朝鮮問題に絡む地政学リスクが幾分か和らいだことや、堅調な米経済指標を受けて米ドルが上昇しました。米ドル/円は一時110.81まで上昇し、ユーロ/米ドルは一時1.1686ドルまで下落しました。

7月の米小売売上高は前月比+0.6%と、6月の同-0.2%から改善し、市場予想(同+0.4%)を上回りました。8月のNY連銀製造業景況指数は25.2と、7月の9.8から上振れしました。地政学リスクの後退や米経済指標の結果を受けて、米10年債利回りが上昇したことも米ドルの支援材料となりました。

英ポンドは対円では小幅に上昇しましたが、対米ドルでは軟調に推移しました。7月の英CPIは前年比+2.6%と、6月から横ばいでした。物価上昇の一服を受けて、BOE(英中銀)は利上げを急がないとの見方が英ポンドの重石となりました。

(本日の相場見通し)

日本時間17日午前3時に米FOMC議事録(7/25-26開催分)が公表されます。先週は複数のFRB関係者からインフレ鈍化を懸念する発言がありました。一方で、B/S(バランスシート)縮小に関しては、9月の開始が適切との見解が見受けられました。FOMC議事録で、B/S縮小の開始時期や今後の利上げペースに関してどのような議論が行われたのか注目です。

本日は英雇用統計(日本時間16日17時30分)が発表されます。市場が予想する4-6月の失業率(ILO基準)は4.5%と、5月から横ばい。ボーナスを除く4-6月の平均賃金は前年同期比+2.0%と、前回(3-5月)から横ばいが予想されています。

7月の英CPIは前年比+2.6%と、5月の同+2.9%と比べれば物価上昇は一服したと判断できそうです。ただし、賃金の伸びは依然としてインフレ率を下回っています。賃金が市場予想通りとなれば、インフレ分を考慮した実質所得は減少傾向が続きます。それは、消費を抑制する要因となり英経済の重石となり得ます。英経済が一段と減速するとの見方が強まれば、英ポンドは上値の重い展開となるかもしれません。

(アナリスト 根岸慎太郎)

--------------------------------------


※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

  • 2018.12.19 08:21 更新米FOMCに注目!!【ポイント】・米WTI先物が約1年4カ月ぶりの安値。カナダドルへの下落圧力に・FOMC(米連邦公開市場委員会)は0.25%の利上げを決めるとの見方が有力・FOM…
  • 2018.12.18 08:29 更新NYダウが大幅安。原油価格が1年2カ月ぶりの安値【ポイント】・米景気の先行き懸念から米国株には下落圧力・主要国株価が下落すれば、円高圧力が加わる可能性あり・原油安は資源国通貨にとってマイナス材料(欧米市場レビ…
  • 2018.12.17 08:28 更新今週は、米FOMCの結果や欧州の政治情勢に要注目!【ポイント】・19日の米FOMCでは、参加者の政策金利見通しやパウエル議長の会見が重要か・同じ19日に欧州では、欧州委員会による「合意なきブレグジット」に関する…
  • 2018.12.14 08:25 更新EUサミットの結果が英ポンドやユーロの相場材料に!?【ポイント】・EUサミットで、ブレグジット協定案に関して英国議会が受け入れ易い提案がなされるか・欧州委員会が、財政赤字見通しを下方修正したイタリア予算案を承認す…
  • 2018.12.13 08:23 更新本日13日、ECBとトルコ中銀が政策金利を発表!!【ポイント】・メイ英首相(保守党党首)の続投が決定。ただ、ブレグジットをめぐる不透明感は残存・ドラギ総裁は、ECB (欧州中銀)の金融政策の先行きについて新たな…

「市場調査部エクスプレス Todays'Flash!」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ