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2017/08/09 09:33北朝鮮に絡む地政学リスクが米ドル/円の重石に

(欧米市場レビュー)

8日の外国為替市場では、北朝鮮問題を背景に円がほぼ全面高となり、米ドル/円は一時110.25円まで下落しました。ただし、米ドルは対円以外では堅調に推移。ユーロ/米ドルは一時1.1714ドルまで下落しました。6月の米求人件数が統計を開始した2000年12月以降で最高を記録し、米労働市場の引き締まりが示されたことが支援材料となりました。

ズマ大統領の不信任投票が否決され、南アランドは8.23円まで下落しました。投票が無記名で実施されることが決定した7日、与党ANC(アフリカ民族会議)から造反が増え、ズマ大統領が辞職に追い込まれるとの観測から南アランドは上昇していました。

(本日の相場見通し)

米ワシントン・ポストは8日、米国防総省傘下の国防情報局が、北朝鮮が核弾頭の小型化に成功したと分析していると報じました。トランプ大統領は、「北朝鮮は米国をこれ以上脅かさないほうがいい。世界が見たこともないような炎と怒りに直面することになる」と述べ、武力行使の可能性を示唆しました。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信社(KCNA)は9日、北朝鮮がグアムへのミサイル攻撃を慎重に検討していると伝えました。KCNAによると、朝鮮人民軍の報道官は、金正恩・朝鮮労働党委員長が命令を下せば直ちに攻撃計画が「複数回にわたり、連続的に実行される」と述べました。北朝鮮問題に絡む地政学リスクが、リスク回避の円買いとなる展開はしばらく続くかもしれません。

米ドルは対円では北朝鮮問題を背景に下落しましたが、円以外の通貨に対しては堅調な米労働市場が支援材料となりました。米労働市場のひっ迫は、今後も米ドルの支援材料となり得ます。ただし、米ドルが一段と上昇するためには、労働市場のひっ迫の影響が賃金や物価動向に波及する必要があるのかもしれません。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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