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2017/07/31 08:52米政局の不透明感は米ドルの重石か。本日はユーロ圏CPIに注目

(欧米市場レビュー)

28日の外国為替市場では、米ドルが軟調。米第2四半期GDPは前期比年率+2.6%と市場予想と一致しましたが、米ドルを押し上げる材料とはなりませんでした。米上院では、オバマケアの一部を廃止する法案が否決されました。また、28日午後11時ごろに北朝鮮がICBM(大陸間弾道ミサイル)を発射。米政治の不透明感や地政学リスクの高まりが米ドル/円の重石となりました。

加ドルは堅調に推移。5月の加GDPは前月比+0.6%と市場予想の同+0.2%を上回り、4月の+0.2%から高い伸びを示したことが加ドルの支援材料となりました。

(本日の相場見通し)

米上院はオバマケアの一部を廃止する代替法案を賛成49対反対51の僅差で否決しました。上下両院の過半数を与党共和党が握る中で、主要法案が否決されたことは政権の打撃となりそうです。

また、政権はオバマケア改廃で浮いた財源を大幅減税などに充てる方針を示していました。そのため、大幅減税や大型のインフラ投資など、今後の経済政策への影響も懸念されそうです。

本日(日本時間31日18時)は7月のユーロ圏CPI(消費者物価指数)に注目です。ドラギ総裁は6月末に、「デフレの力はリフレの力に置き換わった」と発言しました。また、20日のECB理事会後の記者会見では、「秋にQE(量的緩和)の縮小を議論する」と述べています。ECBはユーロ圏の堅調な景気を背景に金融緩和の縮小に舵を取りつつあるとみられます。

ただし、(20日の記者会見で)ドラギ総裁はQEの変更の可能性について、「まだそのような時点に至っていないため、われわれは粘り強く、かつ忍耐強く対応する必要がある」とも指摘しました。

6月のユーロ圏CPIは前年比+1.3%と、ECBの目標である2%近辺を下回っています。ロイターの予想によれば、7月は同+1.2%とやや鈍化が見込まれています。ユーロ圏の堅調な景気に対して、低いインフレ率はECBのQE縮小の足かせとなるかもしれません。ドラギ総裁の「デフレの力はリフレの力に置き換わった」との見解が裏付けられるか注目です。

 

(アナリスト 根岸慎太郎)

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