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2017/07/27 09:19米FOMCの結果を受けて米ドル下落。オバマケア改廃法案の行方に注目

(欧米市場レビュー)

26日の外国為替市場では、米FOMCの結果発表後に米ドルが下落。米ドル/円は一時111.07円まで下落しました。軟調な米ドルを背景に、ユーロ/米ドルは一時2015年1月15日以来となる1.1739ドルまで上昇。豪ドル/米ドル、NZドル/米ドルはともに2015年5月以来となる0.8009ドル、0.7520ドルまで上昇しました。

米FOMCでは、市場予想通り金融政策の現状維持が決定されました。B/S(バランスシート)縮小に関しては「比較的早期」に着手するとの意向が示されました。声明文で、B/S縮小に関して明確な時期が示されなかったことや、弱いインフレ基調への懸念が前回以上に示されたことで、市場は今回の声明をややハト派的と受け止めたようです。

(※)FOMCに関して、詳しくは本日の「スポットコメント」をご参照ください

加ドルは対米ドルで一時2015年6月以来となる1.2412ドルまで上昇しました。EIA(米エネルギー情報局)が発表した週間在庫統計で、原油在庫が市場予想以上に減少し、WTI原油先物が約8週間ぶりの高値まで上昇したことも加ドルの支援材料となりました。

(本日の相場見通し)

米FOMCのB/S(バランスシート)縮小に関して、市場は9月にアナウンスメントを行い、10月から実施するとみているようです。一方で、インフレに関しては「総合物価並びに食料とエネルギーを除く物価は2%を下回っている」と記され、利上げに慎重な姿勢が示されました。基調的インフレの弱さに加え、直近で米政治の不透明感が高まっていることを背景に、米ドルはしばらく上値の重い展開が続くかもしれません。

米政治では上院のオバマケア改廃法案のゆくえに注目です。25日に上院で同法案の審議を開始することが決定されました。ただ、直後に代替法案が否決され、26日には、オバマケアの大部分を2年後に廃止し、その間に代替法案を策定するとの案が45対55で否決されました。

米上院は27日から28日にかけて、オールナイト・セッションで審議を継続する予定です。共和党内では、改廃の範囲を縮小した「スキニー」と呼ばれる法案に支持を集めようとの動きがあるようです。上院では各議員が法案に修正事項を提案できるため、強硬派と保守派の間で審議が長引く可能性はありそうです。

仮に法案が可決されても下院で可決された法案とのすり合わせに数カ月かかるとの見方もあります。オバマケア改廃法案の行方が9月のデットシーリングや米予算へ影響する可能性もあり、上院で同法案が可決されるか注目です。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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