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2017/07/07 09:12本日の米雇用統計では賃金の動向にも注目。ユーロは底堅い展開続くか

(欧米市場レビュー)

6日の外国為替市場では、米ドルが軟調に推移する一方、ユーロが堅調でした。仏国債入札の結果が良くなかったことで(買い需要の後退)、欧州債利回りが上昇。ユーロ/円は一時129.36円、ユーロ/米ドルは1.1421ドルまで上昇しました。

(※)各国の長期金利に関して、本日の「スポットコメント」をご参照ください

ECB理事会の議事要旨(6/7-8開催分)で、QE(量的緩和)の拡大の可能性に関する文言の削除が検討されていたことや、バイトマン独連銀総裁のタカ派的な発言(後述)もユーロのサポートとなりました。

米ドル/円は方向感に欠ける展開。欧州債利回りの上昇に連れて米国債利回りが上昇したことで、米ドル/円は一時113.43円まで上昇しましたが、6月の米ADP雇用統計が市場予想を下回ったことで、113円台前半へと上げ幅を縮小しました。その後、6月のISM非製造業景況指数が市場予想を上回り5月からの改善が示されると、米ドル/円の下げは一服しました。

(本日の相場見通し)

ECB理事会の議事要旨では、テールリスク(想定外のことが起きるリスク)が後退し、経済環境が改善していることを背景に、QE(量的緩和)について「必要に応じて債券購入プログラムを拡大する」との文言の削除を検討していたことが明らかになりました。

また、バイトマン独連銀総裁は、タイミングとペースはインフレ次第と前置きしつつ、「景気回復の持続が金融政策正常化の展望を開く」と述べました。ECBが物価動向を注視しつつも金融政策の正常化に向かう可能性が高まっていることは、ユーロのサポート材料となりそうです。

本日は6月の米雇用統計に注目です。昨日のADP雇用統計は+15.8万人と市場予想の+19万人を下回りました。しかし、失業率からみてほぼ完全雇用を達成しているなかで、20万人を超える雇用の増加を維持することは難しいとFRBは判断しているようです。

そのため、本日の雇用統計では失業率やNFP(非農業部門雇用者数)に加え、時間当たり賃金など、インフレの動向に影響する指標により注目が集まりそうです。時間当たり賃金は、2月の前年比+2.8%から3か月連続で伸びが鈍化しています。時間当たり賃金が反発すれば、インフレ圧力を強める要因となりそうです。その場合、FRBの利上げ観測が高まるとみられ、米ドルのサポート材料となりそうです。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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