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2017/06/30 09:07本日は日米欧の物価指標が相場材料となりそう

(欧米市場レビュー)

29日の外国為替市場では、ユーロが一段高。ユーロ/円は昨年2月以来となる128.78円まで、ユーロ/米ドルは昨年5月以来となる1.1442ドルまで上昇しました。

6月の独CPI(消費者物価指数)は前年比+1.6%と市場予想の同+1.4%を上回り、5月の+1.5%からインフレ率が上昇しました。これを受けて、独10年債利回りが0.457%まで上昇したことがユーロの支援材料となりました(先週金曜日時点では0.25%台)。

BOE(英中銀)のハルデーン・チーフエコノミストが、「利上げの可能性を真剣に検討する必要がある」と述べたことを手掛かりに、英ポンドは一時146.48円まで上昇しました。

(本日の相場見通し)

日本時間8時30分に発表されたCPI(消費者物価指数)は前年比+0.4%と4月から横ばい。食品とエネルギーを除くコアは同+0.4%と4月の+0.3%からやや伸びが高まりました。しかし、日銀のインフレ目標(2%)の達成は難しい状況です。日銀以外の中央銀行が金融緩和政策の出口戦略にシフトする姿勢をみせる中、日銀が金融緩和を継続することは円安要因となりそうです。

本日は欧米でも物価指標の発表が予定されています。その結果を受けた各中銀の金融政策見通しが為替市場の材料となりそうです。

ユーロ圏の6月CPI(日本時間18時発表)は前年比+1.2%と5月の1.4%から鈍化が見込まれています。独CPIと同じく、市場予想に反してインフレの加速が見られれば、ECB(欧州中銀)のテーパリング観測は一段と高まりそうです。

ドラギ総裁は、今週、ECBのテーパリングに含みを持たせる発言をした一方で、「基調的インフレは依然として弱い」との見解も示しています。市場予想通りインフレ率の一段の鈍化が示されれば、ECBのテーパリング観測が後退する可能性があります。その場合、直近で大きく上昇したこともあり、ユーロには調整(下落)圧力が加わるかもしれません。

米PCE(個人消費支出)デフレーター(日本時間21時30分発表)は、食品とエネルギーを除くコアが2月以降鈍化傾向にあります。FRBは、「インフレ率の鈍化は一時的」と判断しているようです。本日の結果を受けてインフレ率の鈍化が一時的と確認されれば、年内の利上げ観測が高まり、米ドルの支援材料となりそうです。

(アナリスト 根岸慎太郎)

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