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2017/05/29 09:07英ポンドは上値の重い展開か。今週は米経済指標に注目

26日の外国為替市場では、米ドル/円が一時110.88円まで下落しました。その後、米第1四半期(1-3月)実質GDP改定値が前期比年率+1.2%と速報値の+0.7%から上方修正されると、米ドル/円は下げ幅を縮小。対ユーロでは一時1.1160ドルまで上昇しました。

英ポンドは対円で一時約1か月ぶりとなる142.09円まで下落。6月8日の英総選挙に関する最新の世論調査で与党・保守党と野党・労働党の支持率の差が縮小したことが材料視されました。

南アフリカの与党・アフリカ民族会議(ANC)の執行委員会は28日、ズマ大統領の不信任決議の投票を行わないことを決定しました。ズマ大統領が内閣改造でゴーダン財務大臣を解任して以来、ズマ大統領への辞任圧力が強まっていましたが、南アフリカの政治問題はひとまず落ち着きそうです。

(本日の相場見通し)

本日はバンクホリデーで英国市場が、メモリアルデーで米国市場が休場となります。明日(30日)以降に米経済指標が多く控えていることもあり、本日の外国為替市場は方向感の出にくい展開となりそうです。

米経済指標では、30日(火)のPCEコアデフレーター、6月1日(木)のISM製造業景気指数、2日(金)の5月雇用統計などに注目です。

FRBは年初の景気減速は一時的なものと判断しています。しかし、足元の経済指標ではその見解を裏付けるには至っていないようです。米ドルが上昇するためには、FRBが重視するPCEコアデフレーターが改善する、雇用統計で堅調さが確認されるなど、6月とそれ以降の利上げ観測が高まるような材料が必要になりそうです。

6月8日の英総選挙に関する情報が英ポンドの材料となりそうです。ただ、選挙結果は一時的な材料になる可能性もあります。選挙で与党・保守党が勝利し、政権が安定することで英国のEU離脱交渉がスムーズに進むとの観測が足元の英ポンドの上昇材料でしたが、英国の交渉相手はEUであり、そのEUは厳格な姿勢で離脱交渉に臨むとみられるためです。

また、英経済には軟化が見られます。先週25日の英第1四半期(1-3月)GDP確定値は前期比年率+0.2%と速報値の+0.3%から下方修正されました。前回値の+0.7%からも鈍化。個人消費や貿易が成長率を押し下げました。ブレグジットをめぐる英国とEUの交渉や英経済への影響は英ポンドの重石となりそうです。

(市場調査部 根岸慎太郎)

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