市場調査部エクスプレス Today's Flash!

2016/12/19 09:11日米金利差は拡大中!円安予想の投機筋円売りポジショニングは継続か?

[欧米市場レビュー]
 
欧州市場序盤の米ドル/円は、日米金利差拡大の加速を見込んだ米ドル買いが先行し、日通し高値の118.39円まで上昇しました。しかし、その後の同市場では、米10年債利回りの低下を受け、米ドル売りが優勢となり、一時118円割れまで下落する場面も見られました。

NY市場では、ダウ平均が続伸して始まり、東京時間25時のロンドンフィキシング(12月1日付のToday’s Flashを参照下さい)にかけてドル買いが対円で強まると、一時118.37円まで上昇しました。

その後、中国海軍が南シナ海で米海軍の水中探査用ドローンを接収したとの報道が流れたことから、一気に米中間の緊張が高まり、リスク回避の円買いが活発化する場面が見られました。

米ドル/円は117.47円、ユーロ/円は122.82円、英ポンド/円は146.54円、豪ドル/円は85.75円、NZドル/円は81.95円、加ドル/円は88.00円まで下押ししました。また、米国債利回りも急速に下げに転じ(米国債価格は上昇)、ダウ平均も100ドル超の上げから下げに転じ前日比マイナスで引けました。

一方で、NY原油は続伸しました。OPEC非加盟国最大の産油国であるロシアのエネルギー相が、ロシアの全石油会社は加盟国と決めた減産に従うことを明らかにしたことが背景。

原油が続伸したことから、資源国通貨の加ドル/円は、NY市場の終わりにかけ買いが強まり、88.42円まで切り返してNYクローズを迎えました。米ドル/円も切り返し、117.97円でNY市場を終了。 

IMM通貨先物ポジション(※)によると、円売りポジション(建て玉)は、11月29日に269枚の円売りに転換してから急増しています。12月13日時点の円の売り越しは、1週間で29492枚売り越しが増え、63429枚の売り越しとなりました。13日以降も日米金利差の拡大を予想する海外勢の円売りが散見され、先週の円相場は対米ドルで下落しました。

(※)米国シカゴの取引所(CME)で取引されている通貨先物のポジション(建て玉)のことで、ヘッジファンドなど投機的とみなされる通貨取引のポジション(建て玉)推移を1週間刻みで示したもの。


 [本日の相場見通し]
 
本日の米ドル/円とクロス円は、米中間の緊張感の高まりはやや低下しましましたが、日経平均株価が伸び悩むことが予想され、上値の重い展開が予想されます。しかし、本邦実需筋(輸入業者)や海外勢の円売り需給が継続中であり、下値も限定的と思われます。   

本日の日経平均株価は、手掛かり材料に乏しい中、金曜日のNYダウ平均が軟調推移し、また金曜日夜間の日経平均先物が下落したことから、伸び悩むことが予想されます。 

[本日の注目材料]
本日19日27:30よりイエレンFRB議長の講演が予定されています。 
ハト派の同議長のFOMCのメンバーの金利見通しの引き上げに関しての発言に注目です。また、同議長は、先週のFOMC後の記者会見で「完全雇用への回帰を図る上で、財政政策による景気刺激は明らかに必要ではない」とトランプ氏へ牽制球を投げました。トランプ次期政権に対して、更なる言及があるか否かにも注目です。

(市場調査部)

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