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2016/11/23 09:17買いにくい相場ほど高くなる?ドル/円の目先のポイントは?

[欧米市場レビュー]
 
22日のオセアニア時間のドル/円は、東京時間午前5時59分頃に福島沖を中心に発生した地震(最大震度5弱)を受け、円高に振れ110円台半ばを割り込みました。午前の東京市場のドル/円は、日経平均株価が同日の日通し安値を付けたタイミングで、110.27円まで下落。

その後の東京市場では、本邦実需筋(輸入企業)による対円でのドルの大口買い注文がドル/円の下値を支える形となりました。午後のドル/円は110円台後半まで切り返し、持ち合い相場(上方向にも下方向にも動きが鈍く、小幅に上下を繰り返す状態)となり東京市場を終了。

欧州時間序盤のドル相場は、日米金利差への注目が継続される中、米10年国債の利回りが切り返し上昇したことを受け、上昇しました。ドルは対円で111.19円まで上昇し、ユーロ/ドルは1.0602ドルまで、豪ドル/米ドルは0.7365ドル、NZドル/米ドルは0.7045ドルまで下落しました。 

NY時間に入ると、朝方発表された10月の米中古住宅販売件数が好調となり、12月利上げ観測の高まりや来年の一段の金融引き締め観測の見方が台頭し、ドルが再び上昇基調となりました。

また、NY株式市場では、ダウ平均が初めて19000ドルを突破し、結局前日比+0.35%の19023.87ドルで取引を終えました。S&P500、NASDAQも総じて堅調推移となり、それぞれ前日比+0.22%、+0.33%となりました。


 [本日の相場見通し]
 
本日の東京株式市場は、勤労感謝の日で休場。また、明日24日は米市場が感謝祭で休場となることもあり、市場参加者が少なくなる隙を突いた大口のポジション調整フローには注意が必要です。

現在のマーケットカタリスト(=イベント、材料)の主軸となっているトランプ次期大統領の動静ですが、昨日米紙ニューヨーク・タイムズとのインタビューでは、パリ協定からの早期脱退やヒラリー・クリントン氏への捜査追及を行う意思はないとの発言を行い、選挙キャンペーン中の強硬姿勢からの軟化が見受けられます。

現在のマーケットの動意は、「見込み(prospect)」中心で動いており、いわば“根拠なきお祭り騒ぎ”と言えなくもありません。

そんな中、先の安倍首相とのトランプ・タワーでの会見に同席した同氏の長女イヴァンカ夫妻に対して公私混同批判、また世界的に展開するトランプ氏個人のビジネスと今後の公務において、連邦法が定める利益相反に当たるとの指摘もなされ始めています。

「100日ハネムーン期間」と言われる、政権交代後の新政権での最初の100日間(約3カ月)において、議会のみならず報道機関も性急な批判や中傷を行わないという伝統的な不文律・紳士協定があるものの、当選確定後2週間が経った今、徐々にトランプ氏個人や家族への問題指摘がなされていることがやや気になるところ。(尤も、トランプ氏の正式な大統領就任は12月の選挙人投票を経て、来年1月20日の大統領就任式を待つ必要がありますが。)

マーケットの格言の一つに、「感謝祭で笑う者は、クリスマスに泣く」との言葉もあることから、これからの動向にはやや警戒感が出てくる日柄ですが、一方で「買いにくい相場は高い」※という相場格言も。(※勢いが強くて心理的な値頃感で「買えない」と大衆が思う相場ほど、強気相場が続きやすいということの例え)

ドル/円の目先のポイントは、Brexitショック前の5月30日に付けた高値である111.41円。その約1カ月前の4月28日の高値である111.86円も合わせて、111円台ミドルから後半にかけてやや心理的な抵抗ラインが存在することもあり、当該ラインを意識する相場展開が継続しそうです。

[本日の注目材料]
東京時間28時にFOMC議事録が公表されます(11月1〜2日開催分)

11月1〜2日開催のFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利の0.25〜0.50%の据え置きが決定され、声明に利上げのタイミングが近づいていることが示唆されました。
同議事録に12月の利上げについて具体的な議論があったか否かに注目です。

 (市場調査部)

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