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2016/08/18 09:15ドル/円、98円台ミドルまでの下押しを想定した方がよさそう?

[欧米市場レビュー]

17日の米株式市場は小反発、ドルは弱含みの展開となりました。

米FRBが公表した7月FOMC(連邦公開市場委員会)議事要旨において、一部で期待されていたほど早期利上げに積極的な内容ではなかったと受け止められたことがその背景となりました。

議事要旨では、一部メンバーはインフレの抑制が継続していることもあり利上げ判断を待つのが望ましいとする意見があった一方で、労働市場が完全雇用に近い状態だとして早期利上げを主張するメンバーもおり、追加利上げをめぐって当局者の間で意見が分かれたことが明らかにされました。

前日16日に、ダドリー・NY連銀総裁やロックハート・アトランタ地区連銀総裁が早期利上げに前向きな発言をし、FRBはよりタカ派(=早期利上げ賛成派)的になると想定していた一部市場参加者の落胆が主にドル売りの動意となりました。

ドル/円は、議事要旨が発表された時間は上下に振れ、その後横ばいでの推移となりました。


[本日の相場見通し]

本日の日経平均株価はドル/円の下押し基調もあり、反落となりそうです。東京時間早朝のドル/円相場は16日以来再び100円台を割り込んでおり、下値を探る展開が継続しています。

東京時間本日未明に公表されたFOMC議事録要旨の内容に市場が落胆したことがドル売りの動意とされていますが、そもそも今回公表された議事録は7月に開催されたFOMCのものであり、16日に行われたダドリー・NY連銀総裁やロックハート・アトランタ地区連銀総裁発言とは時間軸が異なります。

足もとの為替相場や株式相場の材料は、「いつ(米国で)次の利上げが行われるか」に焦点が集まっていますが、その答えは「経済状況や指標次第」というのが今の公式見解となっていますが、実のところFRB自身もいつ利上げ判断していいか分からないというのが本音なのかもしれません。

現在、米株を中心に堅調な推移を継続していますが、FRBとしては、早期利上げ観測についてのコンセンサスの一人歩きや市場との対話の齟齬によって、“寝た子を起こす”ようなタントラム(癇癪)による相場の乱高下だけは避けたいのが本心と言えそう。

足もとでは、金融抑圧政策(通貨安・金利安・株高)が継続すると捉えて、ドル安基調はしばらく“国策”として続くと考えた方がいいのかもしれません。ドル/円は、21週ボリンジャーバンド・-2σラインである98円台ミドル付近までの下押しを考慮した方がよさそうです。

(チーフアナリスト 津田隆光)

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