市場調査部エクスプレス Today's Flash!

2016/08/04 16:45【オセアニア・レポート】豪ドル/米ドルの堅調トレンドに変化はなさそう!

[レビュー]

4日東京時間の外国為替市場では、ドル/円が往って来いの動きに。

本日午前中、神奈川県金融経済懇談会で講演を行った岩田規久男日銀副総裁が、「(政府による財政政策との)ポリシー・ミックスはヘリコプターマネーや財政ファイナンスとは異なる」「ヘリコプターマネーに関しては、定義を明確にせずにその是非を論じることは建設的でない」との見解を示し、「ヘリコプターマネー」「財政ファイナンス」「建設的でない」といった個別ワードに反応したアルゴリズムにより、一時的にドル安・円高の流れとなりました。

その後、東京時間終盤において、政府のPKO(株価維持政策)と目される資金の流入もあり、日経平均株価は前日比171.78円高の16,254.89円で取引を終え、株価の堅調な動きを受けたドル/円も円売り主体で一時101.64円まで上昇しました。(※その後の報道で、日銀による約700億円規模のETF[上場投資信託]買い入れがあったとのこと。)

株高・円安の動きもあり、豪ドル・NZドルとも対円で上昇し、それぞれ77.29円、72.75円まで上昇しました。


[これからの展開]

現在のマーケットでは、先月29日に行われた日銀金融政策決定会合において、「9月の総括的検証」というワードがマーケット参加者に様々な解釈をされていると捉えてよさそうです。

本日の東京時間における岩田日銀副総裁のコメントでも、「ヘリコプターマネー」「財政ファイナンス」というワードが様々な解釈で受け止められており、今後しばらくは「9月の総括的検証」というワードについても、様々な解釈を経た上で、直近のマーケットにおける変動要因となりそうです。

2日にRBA(豪準備銀行)は0.25%の利下げを実施しましたが、事前予想の範疇ということもあり、今のところマーケットにおいてトレンドを左右するような材料にはなっていません。

スティーブンスRBA総裁は、「労働市場の指標は幾分まちまちの様相を引き続き見せているが、短期的に緩やかな雇用拡大ペースと一致している」「インフレ率が徐々に目標へと戻る中で、豪経済の持続的成長の見通しは金融緩和によって改善するだろうと政策委員会は判断した」と説明しており、豪州経済に対してある程度ポジティブな見解を示しています。

豪州では100年に一度とも言われている鉱業ブームのその終焉を乗り切るために、低金利と豪ドル安は国家的必要条件となっており、その意味でも豪ドル安が観光や教育産業といったサービス産業によるスラック(たるみ)の一部解消に貢献しているのも事実。

今後も引き続きRBAによる利下げ観測が取り沙汰されることになりそうですが、足もとの利下げ観測は今後の豪ドルの方向性を大きく変化させるほどの力はなさそうです。

テクニカル的にも、豪ドル/米ドルのトレンドは概ね堅調推移を示唆しており、当面は押し目買い方針がワークしそうです。

(チーフアナリスト 津田隆光)

------------------------------------



※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

バックナンバー

「市場調査部エクスプレス Todays'Flash!」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ