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2016/08/02 16:45 【オセアニア・レポート】RBAが利下げを決定、政策金利を過去最低の1.50%へ

[レビュー]

2日東京時間の外国為替市場では、RBA(豪準備銀行)の利下げを受けて、豪ドルが一時下落。豪ドル/円は76.70円、豪ドル/米ドルは0.7478米ドルへと値を下げる場面がありました。ただ、RBAの利下げは市場にある程度織り込まれていたため、豪ドルは次第に値を戻す展開へ。豪ドル/円や豪ドル/米ドルは、利下げ後の下げ幅をほぼ取り戻しました。

麻生財務相は閣議後の会見で、「為替市場は極めて神経質な動きが続いている」と指摘、「為替の振幅が激しいことは、経済にあまり良くない」とし、「緊張感を持って見守っていかねばならない」と述べました。この発言を受けて、円安に振れましたが、一時的でした。


[これからの展開]

本日、RBAは政策金利を0.25%引き下げ、過去最低の1.50%にすることを決定しました。利下げは5月以来、今年2回目です。

声明では、「最近のデータは、インフレ率が依然として極めて低い水準であることを確認。非常に抑制された労働コストの伸びや海外の極めて低いコスト圧力を踏まえると、この状況はしばらく続く可能性が高い」と指摘しました。

労働市場や豪ドルに関する文言は、前回7月から大きな変化はなし。それぞれ「労働市場の指標は引き続き、ややまちまちとなっているが、目先の緩やかな雇用拡大のペースと一致している」、「豪ドル高は、経済が必要な調整を複雑にする可能性がある」との見解が示されました。

一方、住宅市場についての文言は前回から変化しました。「最新の情報では、住宅価格は今年に入ってからほんの緩やかに上昇していることを示唆」「住宅向け貸し出しの伸びは今年、若干減速した」と指摘。そのうえで、「低金利が住宅市場におけるリスクを増幅させる可能性が低下したことを示唆している」としました。前回は、「住宅価格の上昇はこの数か月、多くの地域で再び上昇した」でした。

今回の利下げは、インフレ率が低い水準にとどまるなか、住宅市場が一段と過熱するリスクが低下したことが背景にあるようです。

声明の最後を「理事会は、今回の会合で金融政策を緩和する(=利下げ)ことによって、インフレ率が徐々に目標に戻り、経済が持続的に成長するとの見通しが改善されると判断した」と締めくくり、今後の金融政策について言及されませんでした。

RBAの次の一手は「利下げ」とみられます。ただし、実際に利下げに踏み切るかどうかはデータ次第、特にインフレ統計が重要と考えられます。5月の利下げは1-3月期のインフレ率の低さが主な理由、今回も4-6月期のインフレ率が発表された後の会合です。10月26日に発表される7-9月期のインフレ統計まで待ち、そこでインフレ圧力が依然として低いことが確認されれば、11月の会合で追加利下げに踏み切るかもしれません。

(アナリスト 八代和也)

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