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2016/07/18 09:28トルコにクーデター未遂事件が勃発!19日トルコ中銀の判断は?

[欧米市場レビュー]

15日のNY時間終盤、トルコにおいてクーデターが発生したとのニュースが入り、トルコリラ/円が一時34.20円まで急落。NY時間終盤(日本時間16日早朝)時点では反乱軍優勢とのニュースが流れていたこともあり、34.69円でNYクローズを迎えました。

一時、反乱軍が空港やテレビ局を占拠し、クーデターの影響力が全国規模で広がる勢いを見せていた中、休暇中でエーゲ海のマルマリスに滞在していたエルドアン大統領がニュース番組にFaceTime(ビデオ通話機能)を使って出演し、軍事クーデターを最大限に非難すると表明。その後イスタンブールに戻り、テレビ会見で「反逆行為でクーデター関係者は重い代償を払う」と改めて強く非難しました。

その後も「トルコ国民は広場や空港に集まって欲しい」と、クーデター首謀者側による外出禁止令に背き、国民に屋外へ出るよう呼びかけました。

結局、今回のクーデターは未遂に終わり、反乱に関与した疑いで兵士から上級幹部まで2839人が拘束されました。この中にはシリア・イラク・イランの国境を担当する陸軍第2軍司令部トップも含まれていたとのこと。

皮肉にも今回のクーデター未遂事件で、エルドアン大統領の人気の高さが改めて確認される形となり、独裁権力に向けての地盤強化が為されたという見方もできますが、一方で今回の事件による死者は少なくとも265人に上り、このうち161人が民間人と警察官の犠牲者ということもあり、トルコにおける内政不安を白日の下に晒す形となりました。

[本日の相場見通し]

週末のトルコクーデター未遂を受け、警戒されたトルコリラ/円の動きですが、政権側の完全掌握の報道とともに、トルコ中銀が17日に市中銀行に無制限の流動性を供給するとの発表を受け、クーデター発生直後に2.24円下落した動きからおおよそ半値を戻す形でスタートしました。

現状はトルコリラ/円の21日ボリンジャーバンドの平均値と言える21日移動平均線(21MA)上にあるため、チャート観測では「横ばいの動き」と捉えることが可能です。

ただし、週足チャートでは依然緩やかな下降トレンドを示唆しているため、現状では上値は36.30円付近で上値は重く、さらに下押し材料が入った場合は週足・-2σラインである33.90円付近までの下落も想定した方が無難なのかもしれません。

今後は、今回のクーデター未遂事件の全貌究明や首謀者に対する糾弾や総括が為されることになりそうですが、政権側は今回のクーデター首謀者は世俗主義派とされるギュレン師の支持者との主張をしていますが、一方のギュレン師は声明で今回のクーデターを非難し、自身の関与を否定しています。

ロシア扇動説や米陰謀論等、今後もトルコを取り巻く情勢は混迷を極めそうですが、足もとでは明日19日に予定されているトルコ中銀の政策金利発表に注目が集まります。

(チーフアナリスト 津田隆光)

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