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2016/06/28 16:36【オセアニア・レポート】金融政策に着目すれば、豪ドル/米ドルやNZドル/米ドルは上昇基調を強める可能性も!?

[レビュー]

28日東京時間の外国為替市場では、円と米ドルが軟調に推移。一時、ポンド/円は136.19円、豪ドル/円は75.59円、NZドル/円は72.05円へと上昇しました。日経平均の反発とともに、リスク回避の動きがやや緩和、円や米ドルの重石となりました。ドル/円は、102円ちょうど前後で推移し、方向感に欠ける展開でした。

麻生財務相は、「市場の安定が極めて重要」と述べ、「為替市場の動向を緊張感を持って注視し、必要であれば措置をとる」と改めて表明。一方で、「為替市場は我々の最悪の想定に比べれば安定している」との見解を示しました。また、英国はポンド買いの協調介入の要請をしてこなかったことを明らかにしました。

米国のルー財務長官は27日、米CNBCとのインタビューで、英国民投票後の金融市場について「危機が発生しているとの感覚は全くない」と述べ、「(英国のEU離脱決定が)市場に影響がないとは言わないが、これまでのところ一定の秩序を保った影響」と指摘。為替介入については、「市場が無秩序な動きになっているなどの理由が必要」との見解を示しました。

日経平均の終値は、前日比13.93円高の15,323.14円でした。一時は、前日終値比300円以上値下がりし、15,000円を割り込んだものの、その後反発。午後には、一時15,400円台を回復する場面がありました。


[これからの展開]

英国民投票の結果を受けて、市場のFRB(米連邦準備理事会)に対する金融政策見通しが大きく変化しました。市場の金融政策見通しを反映するFF金利先物では、27日時点でFRBが年内に利上げを行う確率は「7.7%」、利下げの確率が「20.4%」織り込まれています。20日時点では、年内利上げの確率が「46.3%」、利下げの確率は「0%」でした。この1週間で、FRBの金融政策見通しが大きく変化したことが確認できます。

一方、RBA(豪準備銀行)が年内に利下げを行う確率は、OIS(翌日物金利スワップ)では81.8%織り込まれています(27日時点)。同じくRBNZ(NZ準備銀行)の年内利下げの確率は80.7%です。20日時点では、RBAが64.3%、RBNZが66.6%でした。

RBAやRBNZの利下げの確率は上昇したものの、以前から両中銀の次の一手は「利下げ」とみられていました。次の一手が「利上げ」と予想されていたFRBの変化に比べれば、そのインパクトは薄いかもしれません。

英国民投票を受けてリスク回避の動きが強まったことで、豪ドル/米ドルやNZドル/米ドルは軟調に推移しています。ただし、金融市場の動揺が落ち着けば、各国の金融政策が着目される可能性があります。その場合、豪ドル/米ドルやNZドル/米ドルは上昇基調を再び強めるかもしれません。

(アナリスト 八代和也)

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