2分でわかるアメリカ

2011/05/17タイミングが微妙なセックス・スキャンダル


「通貨の番人が強姦未遂で逮捕」という大きな見出しが週末の欧米主要紙の一面を飾りました。テレビのニュース番組も、IMFのストロスカーン専務理事の逮捕が、来年予定されているフランスの大統領選挙へ与える影響やギリシャへの追加支援に与える影響などを分析しました。

事件は14日の土曜日の午後発生しました。ニューヨークの44丁目、タイムズスクウェアにあるフランス資本のホテル「ソフィテル・ニューヨーク」の2806号室。一泊3000ドル(約24万円)の部屋に、32歳の女性従業員が部屋を掃除するため入室しました。

土曜日のお昼を過ぎていたため「誰もいない」と思ったそうです。部屋には、フランスの元財務相で、サルコジ大統領の最大のライバルである62歳のストロスカーン氏がシャワーを浴びていました。全裸でバスルームから出たストロスカーン氏は女性従業員に気付くと全裸のまま襲いかかりました。そして、無理やりベッドルームに押し倒しました。というのが、女性従業員がホテルの上司と警察に話した概要です。

女性はなんとか逃げ出し、ストロスカーン氏は、ドイツのメルケル首相との会議に出席するためニューヨークの空港に向かいました。そして、エアフランスが離陸する10分ほど前にファーストクラスで身柄を拘束され、15日の午後、正式に逮捕されました。本人は容疑を否定していますが、本国フランスでは「またか」という反応が多かったようです。

というのは、ストロスカーン専務理事は「女性を誘うのがうまい」ことで知られているからです。2008年には、ハンガリーの女性エコノミストとの不適切な関係が表面化しています。金満家としても知られ、スーツは日本円で300万円もするオーダーメイド、パリやワシントン、モロッコに豪邸を持ち、ニュースキャスターの現夫人は高級美術品のコレクターです。

EU各国の財務相は16、17日の二日間に渡って、ギリシャの債務再編問題を協議します。

 ギリシャの一部メディアは、職員の高給や高い家賃など「IMFの贅沢」を批判しています。「今回のセックス・スキャンダルの影響はない」とIMFとギリシャ政府関係者がコメントしています。しかし、IMF内が混乱、ギリシャの世論はさらに厳しくなることは間違いなく、債務問題がさらに複雑になる可能性があります。それにしても、今回の逮捕劇のタイミングはあまりにも微妙で不思議な感じがしますが、どう思われますか。 

[May 16, 2011] No 010415

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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