2分でわかるアメリカ

2011/04/29LED電球が20円で買えたら


ロサンゼルスに14万ある街灯を全てLEDの電球に替えるプロジェクトが2009年から進んでいます。毎年3万個ずつ替えていくのですが、完了すればロサンゼルス市は電気代を40%節約できることになります。

ロサンゼルス市長とクリントン元大統領のイニシアティブではじめたプロジェクトは、全米に広がりつつあります。ニューヨーク市も30万の街灯をLEDに替えることを検討しています。LEDは寿命が長く、しかも消費電力が大幅に小さいからです。  

僕が住んでいるタウンハウスには31の電球があります。今年はじめ、全ての電球をLEDに替えました。かかった費用は総額7ドル75セント、日本円にして約630円です。電力会社のサザン・カリフォルニア・エジソンが補助金を出しているため、通常は10ドル前後のLED電球が、ロサンゼルスのスーパーでサイズを問わず一個25セント(約20円)で売っています。我が家の電気代は約半分になりました。

福島第一原発事故の影響による電力不足で、計画停電や輪番停電のニュースを毎日見聞きしています。先日は、喫茶店などに消費電力が普通の電球の3分の1程度のLEDをレンタルする企業を日本のテレビ番組が紹介していました。不思議に思ってネットで調べてみると、日本ではLED電球が一個2500円前後でした。家電大国の日本だから、もっと安いと思っていました。ロサンゼルスの125倍です。

アメリカのオバマ大統領は原発推進派でしたが、福島第一原発の事故を受けて、その安全性を検証、政策を大きく変える可能性があります。ベルギーでもロシアでも、世界中で原発反対運動が拡大しています。日本は世界で唯一の原爆の被害を受け、今度は原発事故と2度も被ばく被害を受けていて、原発を全廃しても誰も驚きません。

電力の専門家ではありませんが、個人的な提案です。東京電力が首都圏の全ての街灯と全ての家庭の電球に無償でLEDライトを提供するというのはどうでしょう。さらに全国の自治体や電力会社が期間限定で補助金を出し、一気にLED化を進めれば、夏のピーク時の節電も小規模で済むかもしれません。

東京都の石原知事が自動販売機とパチンコと電力の関係を言及しましたが、東京を訪れた外国人は夜が明るいのに驚きます。特に間接照明に慣れた欧米人には、夜景が奇麗というよりも、全てが過または明るすぎると感じるのです。これを機会に、日本がLED先進国になり、そして普通の国になっても良いのではないでしょうか。

[April 28, 2011] No 010403

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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