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2011/04/23「ドルの敗北」とFRBのグラスノスチ


ヘッジファンドのファンドマネジャーで顧客向けに「ザ・ガートマン・レター」という投資情報を毎日提供しているデニス・ガートマン氏は、21日付けのレターで「ドルの敗北」が鮮明に出ているとコメントしました。

ガートマン氏はこの中で「パニック的なドル売りが出て、誰もが想像していた以上にドル安が進んでいる」と指摘しています。

ECBが政策金利を引き上げたのをはじめ、イングランド銀行、スイス中銀やカナダ中銀など世界の主要な中央銀行は金融引締めに動く見通しです。その反面、FRBが超のつく金融緩和を継続していることがドル売りの背景です。スタンダード・アンド・プアーズがアメリカ国債の格付け見通しを引き下げたこともドル離れに拍車をかけました。

ドルは対オーストラリアドル、対NZドルなどで歴史的な低水準で取引された他、対ユーロ、ポンド、円でも売られました。

こうした中、バーナンキ議長が来週27日に、歴代のFRB議長の中で初めて記者会見を実施します。旧ソ連のゴルバチョフ書記長(当時)が進めた情報公開を意味する言葉をつかって「FRBのグラスノスチ」と呼ばれています。バーナンキ議長は、歴史上はじめての会見にのぞむにあたり、記者との対話で定評のあるECBのトリシェ総裁のビデオを研究、FRB職員を記者にみたてリハーサルをしているそうです。

初めてといっても、議会証言で切磋琢磨されているバーナンキ議長がミスリードするとは思えませんが、緩和政策の象徴である「国債買い入れ第2弾」、いわゆるQE2を最後までに実施すると明言、早期の利上げには慎重な姿勢を示すだろうウォール・ストリート・ジャーナルのFRB担当記者が伝えています。

ユダヤ教の最重要行事とされるパスオーバーが19日からはじまり、イースターが24日にあり、さらに春休みの学校が多いことなどから、18日の週は市場参加者が少なく薄商いが続きました。薄商いの場合、相場が極端に動くことがあるのですが、「敗北」といわれるほどドルが大幅に下落したのはその影響もあるとみられます。

バーナンキ議長の初会見は、FOMC(26日と27日)の直後に予定されています。5月はFOMCがなく、6月のFOMCは国債買い入れの期限の1週間前に予定されているため、マーケットへの影響を考えると議長が27日の会見で国債買い入れに関して踏み込んだ発言をする可能性があり注目されます。

HAPPY EASTER!
 

[April 22, 2011] No 010399

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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