2分でわかるアメリカ

2011/04/20「オバマ大統領が負けそう」


2012年11月に実施されるアメリカの大統領選挙。「オバマ大統領が負けそう」と題するコラムが週末のウォール・ストリート・ジャーナルに掲載されました。

コラムを書いたのはペギー・ヌーナン氏。レーガン大統領のスピーチ・ライターでベストセラーの作家、そしてアメリカを代表する政治コラムニストです。オバマ大統領の政治的スタンスは間違っていると厳しく評価しています。

金融危機後に就任したオバマ大統領は、経済再生や古いアメリカからの変革を主張して草の根の支持者を掘り起こし、圧倒的な人気を集めて大統領に選出されました。しかし、去年11月の中間選挙で負けて以降、政治的スタンスを大きく中道寄りに変え、野党の共和党に譲歩を繰り返しています。特に予算や財政健全化を巡る議論や中東を巡る軍事外交などで、リーダーシップが全く感じられなくなりました。

最新のギャロップの調査では、「アメリカが間違った方向に向かっていると答えた人が69%もいました。そして「オバマ大統領が再選されるべきと答えた人はたった38%、「誰か新しい人が大統領になるべき」と考える人が52%と過半数以上いました。

ヌーナン氏の他、ニューヨーク・タイムズでコラムを書いているノーベル賞経済学者のポール・クルーグマン氏もオバマ大統領を激しく批判しています。

オバマ大統領が再選されない場合、誰が大統領になるのか。ヌーナン氏は、共和党に過去にいなかった面白い候補者がいると指摘しています。

ウォール・ストリート・ジャーナルとNBCが共同で実施した世論調査では、大統領選挙の共和党候補者の支持率で、大富豪の不動産王のドナルド・トランプ氏が2位に浮上しました。トランプ氏は今年6月までに、大統領選に出馬するかどうかを決めるとCNNなどに話しています。

The Apprenticeというテレビ番組は、トランプ氏の経営するグループ会社で働きたい候補者を毎週一人ずつ落としていく人気リアリティ・ショーなのですが、この中でトランプ氏が叫ぶ「You are fired(お前はクビだ)」が流行語にまでなりました。来年の大統領選挙は、かつてないほど興味深い選挙になるかもしれません。  

[April 19, 2011] No 010396

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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