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2011/03/15地震保険は巨額に


AIRは、世界50カ国の自然災害などのリスクを分析するボストンを拠点にするコンサルティング会社です。このAIRが東日本大震災の損害保険額が合計で150億ドルから350億ドル、日本円にして1兆2000億円から2兆8000億円になる見通しであると発表しました。  

ただし、この試算には、地震による建物や農場の被害及び業務停止による被害の保険のみで、津波による被害や福島原発による被害などが含まれていません

ロサンゼルス・タイムズによりますと、東日本大震災の保険は、インフレ調整後の比較で、アメリカのニューオリンズで起きたハリケーン・カトリーナに次ぐものであるとしています。津波の被害が広い範囲に渡っているため、過去最悪になる可能性が高いと思います。

ちなみに、1994年のロサンゼルス郊外で起こったノースリッジ地震の保険額は150億ドルでした。また先月22日にニュージーランドのクライストチャーチを襲った地震の保険額が100億ドル、エジプトやリビアで起こっている政府と民主派の対立による被害の保険金は80億ドルから100億ドルとみられています。

地震の被害を全て保険でカバーすることは不可能なので、保険には多くの除外項目があります。別の言い方では、地震による被害で保険が出るのは、ほんの一部です。AIRによりますと、日本では地震保険の普及率は14%から17%しかないということです。

外国為替市場では、日本の保険会社が保険金の支払いに備えて海外の資産を売却し円送金するとの観測で円相場が上昇しています。地震の被害がどれほどなのか、まだまだ不透明な部分があまりにも多く、相場もボラタイルになるとの見方が優勢です。

地震の犠牲になられた方々に心よりご冥福をお祈りします。また、孤立している方々、取り残された方々が一人でも多く救出されることをお祈りいたします。

[March 14, 2011] No 010370

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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