2分でわかるアメリカ

2011/02/03「影のCIA」が予測「次の10年」


中東で最も安定しているとされていたエジプトのムバラク政権が崩壊寸前です。アメリカやロシアの情報機関ですら、つい先日まで想定していなかった事態が起こったのです。

先が読めない時代に、今後10年を予測することは困難だと思うのですが、先週発売のTHE NEXT DECADE「次の10年」という本は、世界がどこに向かおうとしているのかを大胆に予言しています。

作者はジョージ・フリードマン。アメリカの民間情報機関であるSTRATFOR(ストラットフォー)の創設者でCEOです。2001年の同時多発テロ事件の直後に、アルカイダとブッシュ政権の戦争を予言し注目を集め、僕もその頃から定期的に目を通しています。情報と分析に定評があり「影のCIA」と呼ばれています。

フリードマン氏は著書の中で、次の10年は「アメリカが乱気流をどう乗り切るかが試される」としています。本はかなり前に書かれたと思うのですが、エジプト情勢を巡り、発言が二転三転したオバマ大統領やクリントン国務長官をみると、確かに手腕を試されているようにみえます。

「次の10年」ではこの他、イスラム世界の紛争が沈静化する一方、テロが増えるとみています。先日あった、モスクワの空港での自爆テロがその一例かもしれません。さらに、ロシアとドイツが急接近そしてEU域内が混乱すると予言しています。

さらに、中国経済が失速する一方日本とトルコの重要度が増すとも予測しています。その上で、アメリカは日本との同盟を重要視するだろうとしています。

このコーナーで年末にいくつかご紹介した2011年の予想は、エコノミストによるものです。情報のプロの見方はちょっと視点が違っていて面白いと思います。

[February 02, 2011] No 010343 
 

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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