2分でわかるアメリカ

2011/01/22中国の母は世界一か


胡錦濤国家主席がアメリカを公式訪問したことで、今週のメディアは米中関係や中国問題に関する報道一色でした。中国関連の記事の中で圧倒的な反響を呼んだのは、胡錦濤主席の訪問とは全く無関係のモノでした。

なぜ中国の母は優れているか」と題されたウォール・ストリート・ジャーナルのコラムは、7000人以上の読者からコメントが寄せられ、電子版では掲載から1週間以上経ってもヒット件数がジャーナルの中でトップを維持しています。
 
 
このコラムは、中国系アメリカ人のエイミー・チュアさんが、2人の娘の教育について書いたものです。

友だちとは遊んでは行けない、学校に不満を言うことは許されない、テレビもゲームも禁止、成績は最高のA以外は許されない、体育と演劇の授業以外は1番であること、ピアノとバイオリン以外の楽器に触ってはいけない、ピアノとバイオリンは毎日練習する。

以上が中国式の教育で、アメリカ人の母より優れているとエイミー・チュアさんはエッセイで主張しています。

これに対して、アメリカ人の母親の多くが「子どもの人権が無視されている」「子どもは犠牲者だ」と反発、全米で大きな話題となっています。主要メディアが相次いで取り上げました。

米中首脳会談の中で、オバマ大統領はノーベル平和賞を受賞した劉暁波氏の釈放を要求するなど、胡錦濤主席に人権の重要性を訴えました。議論は平行線に終わり「自由の国アメリカ」との違いが浮き彫りになりました。エイミー・チュアさんのエッセイは中国の人権問題と全く別のものですが、同じ時期に全米で2つの違った人権問題が注目されたのは単なる偶然でしょうか。

エイミー・チュアさんのエッセイを11歳の娘に読ませたところ、「ママがロシア人で良かった」と反応しました。

[January 21, 2011] No 010335

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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