2分でわかるアメリカ

2011/01/04米主要2紙の経済認識と見通し


Happy New Year!

日本に住んでいた頃、元旦はコンビニや駅の売店に行きスポーツ紙を含めて全ての新聞を買い、一日かけて全部読んで過ごすのが大好きでした。アメリカには日本のように新年特別号がありませんし、今年は土曜日だったので休刊でした。ということで、今年はネットで元旦の記事を読みました。
 
 

僕が好きなアメリカの新聞は2紙。一番いいと思うのは、ウォール・ストリート・ジャーナルです。経済紙なのですが、ルパード・マードック氏のニューズ・コープが買収したことで紙面が充実、質、内容ともに世界ナンバーワンの新聞だと思います。

このウォール・ストリート・ジャーナルが元日付けで書いた新年記事が「投資家の予想」です。高い失業率を背景にアメリカ人のほとんどが景気回復に実感がない中、投資家は違う視点で3つのシナリオを描いているとしています。

まず「過熱しすぎるシナリオ」。減税延長やFRBの刺激策で景気が過熱、GDP伸び率は4%以上、企業が雇用を増やし失業率が8%以下になる。そして、原油、金、銅が急騰、株式相場は10%以上上昇、米国債利回りが5%以上に上昇し、ドルが急落するというシナリオです。

もうひとつは「景気低迷シナリオ」。政府と消費者の債務が重荷となって景気が低迷、GDP伸び率は2%以下、株価は10%以上下落、ドルが上昇するというシナリオです。そして3番目はその中間。これが最も好ましいのですが、緩やかな回復で株価は最大で10%上昇ドルはわずかに値を下げ、輸出に貢献するというものです。

僕が2番目に好きなニューヨーク・タイムズは、元旦付けで「2011年の経済」という見出しで、アメリカ人が本当に回復を実感する政策を実行すべきであるとオバマ大統領に提言しています。ニューヨーク・タイムズは、高い失業率と住宅市場の低迷、膨らんだ政府の債務について触れ、ウォール・ストリート・ジャーナルの3番目のシナリオである「ちょうどいい回復」のために、バランスある政策の重要性を主張しています。

去年はウォール・ストリートとメイン・ストリートに景況感がわかれた1年でした。2011年は、誰もが景気回復を実感できる一年になるといいのですが。

[January 03, 2011] No 010322

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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