2分でわかるアメリカ

2018/04/28米市場からセダンが消える

ヘンリー・フォード1世が1903年に創業したフォード・モーター。1908年に発売したT型フォードは世界で1500万台売れ、乗用車の普及に大きく貢献しました。T型フォードの発売から110年後のいま。フォードが大胆な決断を下しました。

フォードは25日の決算発表の際、アメリカ市場で販売するセダンなどの乗用車を2車種に絞る方針を示し、業界を驚かせました。アイコン的な存在のマスタング、ヨーロッパ市場ですでに販売しているフォーカス・アクティブを除く乗車車の新規開発はしないと発表しました。ベストセラーだったフィエスタ、フォーカス、フュージョン、トーラスを捨てることになります。

アメリカの自動車市場は転換点を迎えています。全体的に販売が低迷していますが、特にセダンの落ち込みが激しい。消費者の志向が、SUVとトラックに移行していることをデータが示しています。CNBCは、フォードはセダンから事実上撤退し、経営資源をSUVとトラックに集中されることを決めたと伝えました。

GMも類似した動きをみせています。ただ、シボレーやビュイック・ブランドのセダンは維持する方針で、フォードほど斬新ではありません。一方、フィアット・クライスラーは、ジープ・ブランドが大ヒットしていています。

業界専門の調査会社LMCオートモーティブは、4年後の2022年までにアメリカで販売されるクルマの73%はSUVになると予想しました。フォードが販売するSUVの比率は90%、GMは84%、そしてフィアット・クライスラーは97%に達する見通しだとしています。

ロサンゼルスは全米で最もクルマが売れる市場です。確かにSUVが増えていますが、まだ少数派。ロサンゼルス・オリンピックが開かれる2028年のフリーウェイは景色が劇的に変わっている可能性が高そうです。

 
 [April 27, 2018]  No 031843888

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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