2分でわかるアメリカ

2018/04/06米中摩擦、高級車がさらに高く

アメリカのトランプ政権への報復措置として、中国政府はアメリカから輸入する自動車に25%の関税を課す方針を示しました。発動する時期はまだ定めていません。


GM、フォード、クライスラーのアメリカ3大メーカーは、いずれも中国とのジョイント・ベンチャーがあり、影響は限定的となりそうです。GMは、中国で組み立てた自動車を販売していて、関税を回避できる見込み。


一方、高級電気自動車で知られるテスラは、100%アメリカで生産しています。バークレイズのアナリストによると、テスラのモデルSのアメリカでのベース価格は9万4000米ドルですが、中国での価格は14万8000米ドル。これに25%の関税が上乗せされると18万5000米ドルになる計算で、アメリカの価格のほぼ倍。日本円に換算すると2000万円近くになります。CNBCが伝えました。


テスラのイーロン・マスクCEOは「鉛のシューズを履いてオリンピックで競うようなものだ」とツイッターに投稿しました。中国から輸出される中国製の車には2.5%の関税しか上乗せされないのに、中国へ輸出されるアメリカ車には25%の関税が課せられる。不公平だとコメントしました。


テスラに次いで中国の制裁関税の影響を大きく受けそうなのがメルセデス・ベンツとBMWです。いずれもアメリカ工場で組み立てた車を中国へ輸出しています。


アメリカの自動車メーカーではなく、ドイツの自動車メーカーが米中摩擦の打撃を受けるというのはなんとも皮肉。トランプ大統領の支持者の多くは、GMやフォードの関連企業に勤めています。


 [April 05, 2018]  No 031843874

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.04.25 更新日本であまり報じられない問題日本のメディアがほとんど報じないのに、海外では大きく伝えられる。日本国内とは全く別の視点で報じられる。日本の役所が絡む問題、日本にネガティブな問題はこれらの傾向…
  • 2019.04.24 更新ソフトバンク孫氏、個人投資で大損社会現象と言えるほど騒がれたビットコイン。インターネット上の仮想通貨です。中国でのブームが去った後、日本の個人投資家が積極的に買ったとされています。2017年1…
  • 2019.04.23 更新不動産低迷、シドニー、ロンドン、ニューヨークオーストラリアの住宅価格の下落が顕著です。西端のパースはピークから18%下落。最大都市シドニーは14%ダウン。メルボルンの住宅価格は10%下げました。供給過剰、…
  • 2019.04.20 更新ビバリーヒルズ90210に住む、いくら必要アメリカ人の一部の間で「50/30/20ルール」という指針があるそうです。手取り収入の50%は必要経費。住宅ローンや家賃、食料品、ガソリンや公共料金、保険など生…
  • 2019.04.19 更新外為は通常で株は休場、わかりづらい祝日祝日は祝日。日本人なら誰でもそう思います。アメリカは違う。連邦政府が祝日に指定しているのに、地域によって休みにならないことがあります。逆に、連邦祝日ではないのに…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ