2分でわかるアメリカ

2018/02/24円高めぐる話

米国債の利回りが上昇傾向にあります。日米金利格差が拡大。これまでであれば、円安・米ドル高要因になるのですが、そうならない。それどころか、円が一段高になるとの見方が増えつつあります。

フィナンシャルタイムズ(FT)は、3月中旬になっても108円を割った円高、米ドル安が続けば、円相場をめぐる会話が変わる可能性があるとするコラムを掲載しました。

3月中旬から下旬にかけては円高になる材料が少なくありません。日本の多くの大手企業の会計年度末を控え、海外の利益を送金する動き、いわゆるレパトリエーションが増えます。日本の投資家が米国債を売る動きが広がっていること、日本の金融当局がFXの最高レバレッジを引き下げる方向であることも円高要因とされています。

FTによりますと、UBSは、今後3カ月、6カ月、そして12カ月の円相場の見通しを、それぞれ102円、100円、98円と、円高方向に修正しました。また、ドイツ銀行は、最近の米ドル安は一時的なものではない可能性があるとみています。105円〜108円のレンジで推移していれば「円高だ」と騒がれないものの、それ以上に円相場が上昇すれば、状況が変わるかもしれません。

ところで、通貨高が話題になるのは円だけではありません。中国元の対米ドル相場は2017年に約7%上昇。2018年に入っても元高傾向が続き、対米ドルでさらに3.5%上昇しました。

CNBCは、「中国が通貨安を誘導し、貿易を有利にしている」とトランプ氏が選挙戦で繰り返し主張したことが元高の背景の一つだとしています。トランプ大統領は就任後、中国の通貨政策を直接批判したことがありませんが、「忖度」したのでしょうか。

 [February 23, 2018]  No 031843845

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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