2分でわかるアメリカ

2018/02/13米朝、平和解決はあるか

韓国の平昌冬季オリンピックの序盤は、北朝鮮が話題を独占しました。選手数の10倍もの人数で編成された応援団を送り、金正恩朝鮮労働党委員長の実の妹である金与正氏を特使として派遣するなど「ほほえみ外交」が強い印象を残しました。金与正氏を「北朝鮮のイバンカ」と呼ぶ専門家も現れました。外交の秘密兵器ということでしょうか。


韓国の文在寅大統領は、金与正氏を含む北朝鮮の代表団と長い時間を共にしました。 訪朝を求める金正恩委員長からの親書に対しては「環境づくりをする」と答えたそうです。北朝鮮の代表団より、文在寅大統領の笑顔の方が個人的に印象に残りました。韓国国内では反発もあるようですが、南北が平和的解決に向け動き出したのではないかとさえ思えました。


訪韓したアメリカのペンス副大統領は慎重でした。噂された北朝鮮の代表団との接触はなく、帰国の途につきました。機内でワシントンポストのインタビューに応じ、北朝鮮の核放棄に向け最大限の圧力を続けることを韓国側と確認したと強調しました。同時に、北朝鮮が対話を望めば応じる用意があるとも述べました。


マティス国防長官は、訪問先のイタリアで、南北の融和ムードが持続するか懐疑的だと述べました。判断するのは時期尚早だとしています。ティラーソン国務長官も訪問先のエジプトで、南北融和の行方を判断するには時間がかかるとの見方を示しました。


スポーツの祭典、オリンピックは独特の環境をつくります。しかし、終わってしまうと、忘れられるのも早い。平昌オリンピックは今月25日まで。パラリンピックは3月9日から18日まで開催されます。トランプ政権は近く北朝鮮に対する新たな制裁を発表する予定。4月には、米韓が合同軍事演習を再開する計画です。過去最大規模の軍事演習になりそう。その前後に北朝鮮がどう動くか。アメリカ政府は注視しています。


 [February 12, 2018]  No 031843837

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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