2分でわかるアメリカ

2018/02/08米の強硬姿勢と北朝鮮のほほえみ外交

「微笑み外交」。最近よく耳にする言葉です。インターネット上のweblioに、外交において首脳が強面ではなく微笑みを携えて外交に取り組むことと書いてありました。また、「必ずしも協調を求める姿勢を意味するとは限らない。表面上は友好的に装いつつも、つけ入る隙を窺う姿勢を示唆する用語としても使われる」と解説しています。最近のニュースの中の「ほほえみ外交」は後者の方。

来日したアメリカのペンス副大統領と会談した安倍首相は7日、北朝鮮に関して「ほほえみ外交に目を奪われてはいけない」と強調しました。共同で記者会見したペンス大統領は「核武装した北朝鮮は決して受け入れられない」と述べました。ペンス副大統領はまた、北朝鮮に対し「かつてないほど厳しい」アメリカ独自の制裁を近く発表するとも語りました。厳しい表情が印象的でした。

ほぼ同じ頃、北朝鮮の芸術団と応援団が韓国に到着しました。平昌冬季オリンピックに合わせて北朝鮮が派遣したもの。いわゆる「美女応援団」で、笑顔が印象的でした。ペンス副大統領の強面と対照的。北朝鮮は、金正恩朝鮮労働党委員長の実の妹である金与正(キム・ヨジョン)氏まで派遣するとのこと。ほほえみ外交を全面展開するということでしょうか。

ペンス副大統領の来日は、平昌オリンピックの開会式に出席する前に立ち寄ったもの。8日に韓国に移動、文大統領と会談する予定です。ペンス大統領の同行者には、北朝鮮に拘束され、帰国直後に死亡したアメリカ人学生の両親も含まれています。北朝鮮の人権を無視した行動を国際的にアピールする狙いとみられます。

ペンス副大統領が韓国訪問中、北朝鮮の代表団と接触する可能性があります。アメリカのメディアによりますと、水面下で調整中。強硬姿勢のアメリカとほほえみ外交を展開する北朝鮮。オリンピックを舞台にした接触が実現するか、注目です。日米韓の連携が揺らいでいるとされる中、韓国政府の対応にも注目したいです。

[February 07, 2018]  No 031843834

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.11.16 更新FRB利上げ、打ち止め近い?11月に入り上昇基調にあった米10年債の利回りが低下傾向にあります。今週に入りずっと。米2年債、米30年債の利回りも同様です。背景には、FRBの利上げが予想より…
  • 2018.11.15 更新脚光浴びた2人のファーストレディ先週末からきょうまで、オバマ前大統領のミシェル夫人がアメリカの主要メディアに頻繁に登場しています。ミシェル夫人の回想録「BECOMING」が13日に発売されまし…
  • 2018.11.14 更新「米株の大底まだ」、米ドル高も影響?ダウが602米ドル安、ナスダックが急落した12日のニューヨーク株式マーケット。一夜明けた13日の取引では、高く始まったものの上値が重く、終盤に下げに転じました。…
  • 2018.11.13 更新株安は民主党のせい?12日は「ベテランズデー(退役軍人の日)」でアメリカの連邦祝日です。郵便配達を含め政府関係機関はサービスがなく、銀行も休業。しかし、ほとんどの学校で授業があり、…
  • 2018.11.10 更新もう1つの大惨事、悲劇の街にカリフォルニア州サウザンドオークスは、ロサンゼルスからクルマで北西方向45分ほどの距離にある静かな住宅街。日本人観光客に人気があるカマリロ・アウトレット・モール…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ