2分でわかるアメリカ

2018/01/26「関税競争が貿易戦争を招く」

アメリカのトランプ政権が、太陽光パネルと家庭用洗濯機に対し緊急輸入制限(セーフガード)を発動、追加関税を課すことを決めたことが波紋を呼んでいます。トランプ政権は、アルミや鉄鋼などに対してもセーフガードを発動することを示唆しています。


ワシントンポストによると、共和党の議員数人は24日、追加関税が貿易戦争を招く恐れがあると警告しました。共和党内の分断につながり、同盟国との関係が悪化すると話しているとしています。記録に残すため、トランプ大統領に対する書簡を準備中だと伝えました。


カナダのモントリオールで今週、北米自由貿易協定(NAFTA)を見直すための6回目の会議が開かれています。アメリカ政府は会議で、保護主義的な主張をしているとみられています。


トランプ大統領が就任する前、共和党はNAFTA加盟のカナダとメキシコとの自由貿易を強く支持していました。共和党の一部は、トランプ大統領がTPPに続きNAFTAからも撤退するのではないかと警戒しています。


追加関税の影響が早くも出ています。家庭用洗濯機をアメリカに輸出している韓国のLG電子は、小売店に対し値上げを通知しました。追加関税の負担分は最終的に消費者に転嫁される。その最初の兆候だと受けとめられました。


トランプ大統領が到着したスイスで、「反トランプ」を掲げる1000人規模の講義デモがありました。世界経済フォーラム(ダボス会議)では、ドイツのメルケル首相をはじめヨーロッパの首脳が、保護主義的な動きに対する懸念を表明しました。インドのモディ首相も、間接的ながらグローバル化に逆行する動きへの警戒感を示しました。


内外からの批判に対し、トランプ大統領に随行したロス商務長官らは反論しています。トランプ大統領は、ダボス会議の最終日26日に演説を予定しています。注目です。


 [January 25, 2018]  No 031843825


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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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