2分でわかるアメリカ

2018/01/12米債購入見直し報道はフェイクニュース?

「中国の米国債保有に関するブルームバーグの報道はフェイクニュースだ」。見出しをみた瞬間、トランプ大統領のツィートかと誤解しました。ワシントンに拠点を置くアジア・タイムズに11日掲載されたコラムです。


アメリカのブルームバーグは10日、中国の外貨準備を担当する高官らが、米国債の購入を減らす、あるいは停止することを勧告したと報じました。事情に詳しい関係者の話が情報源。米国債の投資妙味がなくなったこと、米中間の貿易をめぐる緊張関係が背景だと解説しました。報道を受けた10日のマーケットで、米ドルが下落、株式相場が反落、米国債相場が乱高下しました。


ブルームバーグの報道について中国の国家外為管理局は11日、間違った情報源を引用したか、「フェイクニュース」の可能性があるとの見解を示しました。


アジア・タイムズのコラムは、ブルームバーグが情報源を匿名にしていること、中国が主要な政策変更をアメリカの報道機関で示唆するとは考えられないこと、中国の米国債保有額は過去5年あまりで変化がないことなどを「フェイクニュース」と主張する理由にあげています。


アメリカの債券相場は年初から振れが大きくなっています。「債券王」と呼ばれるビル・グロス氏らの大物が米国債相場にベア(弱気)な見方を示したこと、税制改革でアメリカの大手企業が海外に米国債で保有する利益を大量に還流させるとの観測、さらに、世界で最も米国債を保有しているFRBが量的緩和の縮小ペースを速めるといった思惑などが背景です。


真実はどこにあるのか。真意が読み切れない中国に関するニュースなだけに、憶測が広がっています。


 [January 11, 2018]  No 031843816

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.11.14 更新「米株の大底まだ」、米ドル高も影響?ダウが602米ドル安、ナスダックが急落した12日のニューヨーク株式マーケット。一夜明けた13日の取引では、高く始まったものの上値が重く、終盤に下げに転じました。…
  • 2018.11.13 更新株安は民主党のせい?12日は「ベテランズデー(退役軍人の日)」でアメリカの連邦祝日です。郵便配達を含め政府関係機関はサービスがなく、銀行も休業。しかし、ほとんどの学校で授業があり、…
  • 2018.11.10 更新もう1つの大惨事、悲劇の街にカリフォルニア州サウザンドオークスは、ロサンゼルスからクルマで北西方向45分ほどの距離にある静かな住宅街。日本人観光客に人気があるカマリロ・アウトレット・モール…
  • 2018.11.09 更新投資家の関心はFRBへトランプ政策の「国民投票」とも言える中間選挙の結果に対する市場の反応はほぼ出揃いました。米ドルは「中立」、株式相場は「ややポジティブ」に反応しました。「サプライ…
  • 2018.11.08 更新ねじれ議会でどうなるトランプ大統領の政策をめぐる「国民投票」とされたアメリカの中間選挙が終わりました。下院は民主党が大幅に議席を伸ばし、過半数を奪還しました。一方、上院は共和党が過…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ