2分でわかるアメリカ

2017/12/15北朝鮮リスクと2つのシナリオ

2017年もあと2週間あまり。ニューヨーク株式相場は、警戒された大幅な調整がないまま堅調に推移しています。14日の取引では下落しましたが、上昇基調に変わりはないとの見方が優勢。


上昇基調は年明け以降も続くとの見方が多いです。強弱感がありますが、相場が大きく崩れると予想する人はほとんどいない。ただ、2018年は今年以上に相場を押し下げるリスクが多いとの指摘があります。CNBCがまとめた2018年の5大リスクのリストでは、予測不能の金正恩朝鮮労働党委員長が率いる北朝鮮が最大リスクになっています。


アメリカは、金正日総書記の命日である次の日曜日12月17日、そして新月の18日、あるいはその前後に、北朝鮮が新たな挑発行動に動く可能性があると警戒しています。金正恩委員長が白頭山に登ったのは、「なにかを誓う」ためではないかとの憶測も一部あります。


北朝鮮のXデーは来るのか。サンタモニカに拠点を置く有力なシンクタンク、ランド研究所がまとめた有事シナリオでは、朝鮮半島で戦争が勃発した場合、北朝鮮は核兵器を使用する可能性があると主張しました。金正恩委員長の承認なく核が使用される可能性も否定できないとしています。北朝鮮は3000以上の戦車、800発以上の短距離あるいは中距離ミサイルを持ち、5000トンの毒ガスを保有していると分析しています。


一方、カリフォルニアのモントレーにあるミドルベリー国際関係大学院の研究員は、偶発的な事件が米朝の大規模な衝突に発展するシナリオをワシントンポストに寄稿しました。北朝鮮軍が民間機を米軍機と間違えて撃墜、これがきっかけになるとしています。2019年3月に起こると仮定。北朝鮮のミサイルの3分の2が標的に命中。日本と韓国で深刻な被害が出ると予想しました。アメリカ人、韓国人、日本人の死者数は合わせて200万人近くに達するとしています。


北朝鮮外務省は14日、日本が議長を務める国連安全保障理事会の閣僚級会合でアメリカなどが朝鮮半島近海の海上封鎖を実施した場合、「戦争行為とみなし、自衛的な対応措置をとる」と朝鮮中央通信を通じて警告しました。アメリカのマクマスター大統領補佐官は、「衝突のリスクが日に日に高まっている」とも述べています。


[December 14, 2017]  No 031843799

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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