2分でわかるアメリカ

2017/11/30政府閉鎖確率、想像以上に高い

アメリカ議会の上下両院の野党・民主党の指導者が、暫定予算と債務上限の引き上げでトランプ大統領と合意したのが9月。与党・共和党の指導者が焦るほどのサプライズでした。ただし合意したのは3カ月間だけ。その期限が来週金曜日8日に迫ります。


こうした中、上院の予算委員会が28日、共和党の税制改革案を議論することなく採決し、12対11で可決しました。上院共和党は、今週中にも本会議で採決に持ち込みたい考え。しかし、先行きがやや怪しくなってきました。法人税を20%ではなく、22%にする案が浮上するなど調整が難航。加えて、暫定予算の期限切れによる政府閉鎖の可能性が高くなったからです。


どうしてか。トランプ大統領のツイートがきっかけでした。


トランプ大統領は28日午後、上下両院の共和党のトップ2人、そして、民主党のシューマー上院院内総務とペロシ下院院内総務の2人と政府閉鎖の回避について協議する予定でした。これを前にトランプ大統領は、「シューマー、ペロシと会合するが、問題は彼らが不法移民の大量流入を望んでいることだ」とツイッターに投稿しました。これに民主党の2人が激怒。「見せもの会合」への出席を取りやめると共同声明を出しました。


トランプ大統領と民主党指導者との批判合戦は29日になっても続きました。北朝鮮がICBMを発射したことを受け、トランプ大統領は軍事費の確保が必要だと主張しましたが、関係は悪化するばかり。ワシントンポストは、政府の一部機関が閉鎖される確率は50:50だったが、ぞっとするほど上がったと解説しました。


トランプ大統領は2つの顔があると言われます。アジア歴訪などでみせた慎重でしたたかな顔。もう一つは感情をむき出しにする顔。今週は後者の顔が前面に出ています。


 
 [November 29, 2017]  No 031843788

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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