2分でわかるアメリカ

2017/11/17「高齢化、金融政策に影響も」

産経新聞の河合雅司氏が書いた「未来の年表」が日本で売れています。アマゾン・ジャパンの新書部門でベストセラー。


「2020年に女性の半分が50歳越え」「2033年は3戸に1戸が空き家に」などの衝撃的な文言が表紙を飾る。河合氏は著書の中で、少子高齢化で人口が減少する日本でこれから起きることを示し、いま取り組むべき戦略的な処方箋を提言しています。


総人口に占める65歳以上の人口が7%を超えると「高齢化社会」、14%を超えると「高齢社会」と国連は定義しているそうです。日本は大阪万博が開催された1970年に「高齢化社会」に突入、24年後の1994年に「高齢社会」を迎えました。高齢化率が7%から14%に達するまで24年というのは、世界的に見て極めて異例。ドイツは40年、アメリカは72年を要したと河合氏は解説しています。


アメリカでも高齢社会について議論されることはあります。移民国家のアメリカで「少子化」はさほど問題になりませんが、ベビーブーマーが退職年齢を迎え高齢者の人口が増えつつあります。


クリーブランド地区連銀のメスター総裁は16日、ワシントンで開かれたイベントで、高齢化が経済に幅広く影響しているとの認識を示しました。ウォールストリートジャーナルによると、メスター総裁は、高齢者の人口が増えたことにより、失業率が低下、経済が低い成長にとどまっていると述べました。


メスター総裁はまた、高齢化による金利への影響は不透明だが、低金利の恩恵を若い層が享受していないとの見方を示しました。その上で、高齢化が進み財政政策の柔軟性が失われると、景気循環の波が大きくなり、FRBが政策金利をゼロ近辺まで引き下げることが今まで以上に起こる可能性があると語りました。


世界の先進国で最も少子高齢化が進む日本。日銀が政策金利をプラスにする日はいつになるのでしょうか。


 [November 16, 2017]  No 031843780

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.05.25 更新輸入車25%関税の衝撃トランプ政権は23日、自動車の輸入が安全保障におよぼす影響について調査を開始すると発表しました。予想されていたことですが、それでも世界に衝撃を与えました。アメリ…
  • 2018.05.24 更新微妙な関係、米朝首脳会談と米中貿易協議トランプ大統領は22日、訪米した韓国の文在寅大統領とホワイトハウスで昼食をはさみ2時間にわたり会談しました。北朝鮮の体制維持などで意見を交換したもようです。会談…
  • 2018.05.23 更新「相当な確率でビットコインはゼロに」去年後半から年初にかけて世界を騒がせたビットコイン。一時は2万米ドルまで上昇するとの強気な見方がありましたが、最近では聞きません。低調な取引が続き、8000米ド…
  • 2018.05.22 更新「夜の灯」で景気判断、独裁国はGDP水増し?ワシントンポストに興味深い記事が掲載されました。中国、ロシア、その他の独裁国家がGDPを15〜30%「水増し」していることを衛星写真が強く示唆しているというもの…
  • 2018.05.19 更新米朝対話の鍵にぎる「謎の銀髪男」黄色信号が点滅した米朝首脳会談。トランプ大統領は17日、北朝鮮が対話に応じなければ最大限の圧力を維持すると警告しました。一方で、金正恩朝鮮労働党委員長が非核化に…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ