2分でわかるアメリカ

2017/11/07トランプ大統領の2つの顔

東京の迎賓館に近いホテルニューオータニ。トランプ大統領に同行したアメリカのプレスセンターが設置されました。ホワイトハウス担当記者やアンカーが、トランプ大統領の動向を伝えました。

北朝鮮問題への言及が多かったのですが、日米首脳会談が開かれた5日は貿易問題の扱いが増えました。トランプ大統領が安倍首相に対し、アメリカ製兵器の購入を迫ったと詳しく伝えました。一部のメディアは、北朝鮮問題も貿易問題も進展がなかったと解説しました。アメリカのメディアの関心は、テキサス州の教会で発生した銃乱射事件に移りました。

トランプ大統領は2つの顔を持つと言われます。戦略的にそうしているのか。それとも「ジキルとハイド」か。タイムは、トランプ大統領が大衆迎合主義の顔とは別に、国益のために国際関係を構築するニクソン以来続く伝統的なしたたかな顔を持っていると報じました。その上で、アジア歴訪でトランプ大統領がどちらの顔を見せるだろうかと伝えました。タイムの記事はトランプ大統領がワシントンを出発する前日に掲載されました。

最初の訪問地となった日本では、後者のしたたかな顔を見せたのではないか。日本訪問は、アメリカとの関係が微妙な韓国、北朝鮮と関係が深い中国を訪問する前の序章とされていました。トランプ大統領はそれでも安全保障問題を武器輸出につなげるしたたかさをみせました。後者の顔を使うときは、いつも声のトーンが低い。

ただ、貿易不均衡に絡めてトランプ大統領が通貨問題を持ち出さなかったことも影響して、6日の東京マーケットで米ドル/円が一時114円70銭近辺まで上昇しました。

トランプ大統領は、8日に韓国の国会で演説します。ベトナムで開かれるAPEC首脳会議でも演説を予定しています。どちらの顔を見せるか。相場に影響する可能性があります。

 [November 06, 2017]  No 031843772

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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