2分でわかるアメリカ

2017/10/28アジアの特権階級「ビリオネア」

アメリカで暮らしていると、とてつもないお金持ちが多いのに驚きます。豪邸、高級車、プライベートジェットでの移動、超高額のお買い物。庶民と経済感覚があまりにも違う。大統領もビリオネアなら、閣僚も大富豪。トランプ政権の税制改革案が富裕層に有利に設計されているのは自然な成り行きなのかもしれません。

「アジアの特権階級」。ワシントン拠点にアジア情報を提供するネルソンレポートの最新の記事のタイトルです。アジアのビリオネアが急増しているとしています。

UBS とPWCの「ビリオネアレポート2017」によりますと、アジアのビリオネアは637人。アメリカの563人を上回りました。当然ながら中国が圧倒的に多く、平均年齢が55歳と若い。香港のビリオネアの平均は65歳。中国のビリオネアは、アリババ集団を創業した馬雲会長をはじめ創業者が多いのが特徴です。

UBSは、芸術品のアジアへのシフトも著しいと指摘しています。世界のコレクターのトップ200のうち14人がアジア。アジアのビリオネアは、個人で美術館を建設することが多いとしています。スポーツクラブを所有する傾向もあり、地域社会に貢献しているとUBSが分析しています。そういえば、トランプ大統領もニュージャージー、フロリダ、カリフォルニアにゴルフ場を持っています。

一方、クレディスイスのリサーチ機関がまとめた家族経営に関するレポートでは、アジアの家族経営企業の株価上昇率が非常に高いことがわかりました。上昇率上位50社のうち39社はアジアの家族経営。また、家族経営企業のトップ1000社の56%はアジア企業だそうです。中国が目立って多いとしています。

アジアのビリオネアは地域を変え、経済だけではなく、政治的にも影響力が大きい。まさに「特権階級」ですね。
 

 [October 27, 2017]  No 031843766

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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