2分でわかるアメリカ

2017/10/21トランプ政権、北朝鮮の最終段階に備える

オーストラリアの主要紙シドニー・モーニング・ヘラルドが20日、北朝鮮政府の公開書簡を掲載しました。オーストラリア議会に宛てたもの。核保有国であることを強調、アメリカの脅しに屈しない姿勢を示しました。「トランプ氏は北朝鮮を完全に破壊すると脅したが、これは世界の破壊を警告する過激な脅迫だ」と主張しました。

オーストラリア外務省は、書簡が本物であることを確認しました。9月28日付け。「各国議会への公開書簡」と題され、インドネシアのジャカルタにある北朝鮮大使館から市内のオーストラリア大使館に送られたものでした。世界各国の大使館に送ったとみられますが、どの国が受け取ったかは不明です。北朝鮮がこのような形でメッセージを送るのは極めて異例。アメリカを中心とした外交圧力や経済制裁で追い込まれていることを示すものと受けとめられました。

「北朝鮮がアメリカ本土に到達する核ミサイルを数カ月後に獲得する」。アメリカの中央情報局(CIA)のポンペイオ長官が、19日にワシントンで開かれたシンポジウムで述べました。「数ヶ月というのは直ぐにという意味で、最終段階をどう阻止するかが重要だ」との見方を示しました。その上で、北朝鮮に影響力がある中国のさらなる協力の必要性を訴えました。

CIA長官に続いて発言したホワイトハウスのマクマスター国家安全保障担当補佐官は、「トランプ大統領は、核兵器でアメリカを脅かすことを容認しない」と強調しました。

これに先立ち、ブレナン前CIA長官は、18日のニューヨークでの講演の中で、アメリカと北朝鮮が軍事衝突する可能性がこの数十年で最も高まっているとの見方を示しました。確率は20〜25%との見方を示しました。

アメリカ軍は来週、韓国に滞在するアメリカ軍の家族らを対象にした大規模な避難訓練を実施します。「恒例の訓練」と強調していますが、異例の発表をしたことで、北朝鮮との軍事衝突を想定した訓練になることは明らかです。

追い込まれた北朝鮮、軍事衝突に備えるアメリカ。「Xデー」に至る確率が少しずつ上がっているように思えます。

[October 20, 2017]  No 031843762




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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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