2分でわかるアメリカ

2010/11/12年末商戦でドルの方向が決まる?


11月も半ばになり、「ホリデー・ショッピング」が話題にのぼりはじめました。ホリデー・ショッピング、つまりアメリカの年末商戦は小売会社にとって最も重要なイベントです。1年間の売り上げの半分以上を1カ月余りの年末商戦期間中に稼ぎ出す小売店も少なくありません。

具体的には11月の最終週の木曜日にある感謝祭の翌日、今年は今月26日から年末までが年末商戦の期間。日本でいうと正月とお中元とお歳暮をひとまとめにしたようなもので、家族や友人、会社の中ではお世話になった上司や同僚、クライアントに贈り物をします。アメリカ人が最もお金を使う1カ月とも言えます。
 

特に感謝祭の翌日は「ブラック・フライデー」と呼ばれ、この日はコンピュータからゲーム、洋服などあらゆるものが大幅に値下げされます。一昨年のブラック・フライデーでは、ウォルマートで開店直後に人が殺到、死亡事件が発生しました。それだけ、この日に買い物をする人が多いということです。今年は‘プリ’ブラック・フライデーというかフライングというか、すでにテレビなどで値下げがはじまっています。40インチのテレビは、700ドル(約5万6000円)を割り込んでいます。

ホリデー・シーズンを控え、小売各社は在庫を増やし始めています。コンサルティング会社のBDOが小売100社を対象に調査したところ、3分の1以上の会社が去年より在庫を増やすそうです。全米小売協会によりますと、今年の年末商戦では去年より2.3%増え総額4471億ドル(約36兆円)の売り上げがあると予想されています。

景気が低迷する中、消費は少し上向いてきたとの指摘が増えていて、予想通りに、または予想以上に年末商戦の売り上げが増えた場合、アメリカ景気への楽観論が強まりそうです。あるマーケット関係者は、年末商戦の結果が強いとドル高基調が鮮明になるとみています。はたしてどうでしょう。消費トレンドを示す年末商戦の結果は1月初めに明らかになります。

[November 11, 2010] No 010287

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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