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2017/09/29米税制改革、ヤマ場は12月か

トランプ政権と共和党が共同で作成した税制改革のフレームワーク。「歴史的」という形容詞とともに語られています。


ウォール街は、法人税率の大幅な引き下げに加えて、アメリカ企業が海外に保有する2兆6000億米ドル(約290兆円)の利益の本国還流(レパトリ)にかける税率を1度だけ低くするという部分に注目しました。メディアは、減税を補う財源確保の詳細が欠如していること、トランプ大統領をはじめ富裕層を優遇する案になっていることに焦点をあてました。


いずれにせよ、1980年代のレーガン政権以来最大の税制改革になる可能性があります。問題は、20%の法人税などの重要な要素が最終案に残るか。そして、年末までに改革案が成立し、来年3月と4月の所得税申告に間に合うかです。


トランプ大統領の重要な公約だった医療保険改革法(オバマケア)の見直しは、与党である共和党がまとまらず失敗しました。ただ、税制改革が「オバマケア」見直しと異なるのは、政府、共和党と民主党が「改革が必要だ」と一致していることです。


共和党下院のライアン議長は28日、議会のアプローチが「オバマケア」の見直しとは異なると強調、「年内に本当に実現する」と意気込みを語りました。年内に成立させないと2018年の3%成長は難しいとしています。ムニューシン財務長官は「年内成立が可能だ」と繰り返し述べています。


議会では今後、9ページのフレームワークを「たたき台」にした法案作成を本格化します。全面的な見直しのため、法案が1000ページを超えることが確実です。富裕層優遇などに反対している民主党との意見のすり合わせも進められます。


連邦債務の上限引き上げが、トランプ大統領と民主党幹部の合意により、12月8日まで延長されました。このため、議会は税制改革に集中できる環境にあります。ただ、12月8日が近づくと、債務上限問題、さらに新会計年度の予算を審議する必要にも迫られます。


今年12月は、歴史的な税制改革が絡みトランプ政権と議会にとって正念場、大きな山場となることが確実です。大晦日までもつれる可能性もありそうです。来年11月の中間選挙を控え、共和党と民主党がそれぞれどう動くか。予断を許しません。


 
 [September 28, 2017]  No 031843746

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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