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2017/09/20反トランプ機運、独首相に追い風

次の日曜日24日、ドイツで総選挙が実施されます。5月のフランス大統領選と並ぶ、今年のヨーロッパの重要イベントです。2005年11月に政権についたアンゲラ・メルケル首相の在任期間は12年。ヨーロッパで最長です。選挙で4期目を目指します。


選挙戦では当初、メルケル首相の難民および移民政策などが批判され、新興右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が台風の目になるとみられていました。


しかし、選挙まで1週間を切り、AfD人気が一服、メルケル首相が率いるキリスト教民主同盟(CDU)の勝利がほぼ確実になっています。姉妹関係にあるキリスト教社会同盟(CSU)も安定。メルケル首相の4期目が視野に入りました。


 去年11月のアメリカの大統領選でのトランプ氏勝利をきっかけに、世界的に保護主義、反移民の運動が広がりました。トルコや東ヨーロッパなどから多くの移民、シリアなどから多数の難民を抱えるドイツでも反移民運動が起きました。


しかし、トランプ大統領が就任して以降、ドイツ国内では反トランプ機運が高まりました。反移民より反トランプ。これがメルケル首相の追い風になっています。


ワシントンの首脳会談後の記者会見で、不快感を露骨に顔に出したメルケル首相は、自国ドイツで喝采を浴びました。「アメリカ第1主義」に対抗する形で「強いヨーロッパ」を目指すとするメルケル首相が見直されました。


ドイツの主要メディアは、おそらく世界で最もトランプ大統領を批判しています。アメリカのメディアも批判していますが、ドイツの「トランプ嫌い」は徹底しています。ドイツの有力誌シュピーゲルは、「トランプ大統領は世界で最も危険な男だ」と伝えています。メディアの反トランプ報道もメルケル首相の支持率回復に貢献しています。


冷戦後のアメリカを中心にした世界に陰りがみえます。メルケル首相が予想通り4期目を果たせば、ヨーロッパだけではなく、世界のリーダーとしての期待が高まる可能性があります。また、ドイツの総選挙の結果は、ユーロ相場に影響する可能性があります。


 
[September 19, 2017]  No 031843739

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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