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2017/09/08トランプ・サプライズ、一時の期待も懸念に変わる

トランプ大統領の決断が波紋を広げています。


共和党のトランプ大統領は6日、連邦政府の債務上限を12月8日まで暫定的に引き上げることで、野党・民主党の指導部と合意しました。


対立していた議会、しかもトランプ大統領がこれまで散々批判していた民主党と意見が一致。一瞬、画期的に聞こえますが、ホワイトハウスと議会の関係をさらに複雑にする可能性を秘めています。


3カ月限定の債務上限引き上げを提案したのは、民主党のペロシ下院院内総務とシューマー上院院内総務です。テキサス州に甚大な被害をもたらしたハリケーン「ハービー」の被災者支援の財源を早期に確保するためだと説明しました。


これに対し大統領の身内である共和党のライアン下院議長とマコーネル上院院内総務は「単なる先のばし」だと提案に反対しました。さらに、会合に同席したムニューシン財務長官も、長期間の債務上限の引き上げが必要だとして、慎重な姿勢を示しました。


最終的に、トランプ大統領が民主党の提案を受け入れると表明しました。さらに、トランプ大統領は、移民政策でも民主党と協力する意向を示しました。法案は上院で7日に可決され、下院に送られました。


大統領のサプライズ判断によって、与党の共和党は戦略を全面的に見直す必要に迫られました。債務上限の引き上げは暫定措置にすぎず、民主党が年末にどう動くは不透明。トランプ大統領の心の中は誰も読めません。来年11月に中間選挙を控え、両党は神経質になっており、政局がさらに読みにくくなりました。税制改革、10月からの新年度予算、移民政策など重要議題の審議はこれからです。


ウォール街は、トランプ大統領が民主党の提案を受け入れ、政府機関の閉鎖を一旦免れたことを好感しました。ただ、時間が経つにつれ、期待が懸念に変わりつつあります。根本的な問題は何も解決できていないと。


 
[September 07, 2017]  No 031843731

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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