2分でわかるアメリカ

2017/08/31北朝鮮問題、トランプ大統領の本音と建前

北朝鮮が29日に発射した弾道ミサイルが日本上空を通過。アメリカや国連安保理の警告を完全に無視した行動がエスカレートしています。北朝鮮の朝鮮中央通信は、29日の発射について、「太平洋における軍事作戦の一歩であり、グアム封じ込めに向けた序章だ」と伝えました。


ホワイトハウスは29日朝、「すべての選択肢が机上にある」とするトランプ大統領の短い声明を発表しました。北朝鮮の行動がさらなる孤立を招くと批判したものの、「炎と怒り」に見舞われるとした以前の発言と比べトーンダウンしました。


トランプ大統領は29日、ハリケーン「ハービー」による甚大な被害を受けたテキサス州を訪問しました。ミズーリ州に移動、30日早朝に、北朝鮮に関しツイッターに投稿しました。


「アメリカは25年に渡り北朝鮮と対話を続け、多額を負担してきた。対話は解決策ではない!」とつぶやきました。「多額負担」が過去の人道支援を意味するのか、具体的には不明です。


24時間前の声明より強い内容でした。大統領声明はホワイトハウスのスタッフが文言を慎重に練った公式見解。建前とも言えます。一方、「対話は解決策ではない」とするツイートはトランプ大統領の私的意見、本音だと考えられます。トランプ大統領の心の中で、北朝鮮に対する不満、不快感が相当高まっている可能性があります。


ただ、アメリカが北朝鮮に先制攻撃する可能性はゼロに近いとみられています。あまりにも多くの犠牲が出ると予想されるからです。マティス国防長官とティラーソン国務長官は外交解決の必要性を主張。ホワイトハウスのケリー首席補佐官と国家安全保障担当のマクマスター補佐官も軍事行動に慎重とされています。


トランプ大統領が本音と建前を今後どう使い分けるのか。世界が注目しています。


 [August 30, 2017]  No 031843726

※当レポートは、情報提供を目的としたものであり、特定の商品の推奨あるいは特定の取引の勧誘を目的としたものではありません。

※当レポートに記載する相場見通しや売買戦略は、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析などを用いた執筆者個人の判断に基づくものであり、予告なく変更になる場合があります。また、相場の行方を保証するものではありません。お取引はご自身で判断いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2019.02.16 更新トランプ非常事態宣言、次に起こることアメリカのトランプ大統領が15日、ホワイトハウスで記者会見し、メキシコとの国境に壁を建設するため、非常事態を宣言しました。壁があれば、麻薬ディーラーやギャングの…
  • 2019.02.15 更新アメリカが買わないA380ANAがエアバスA380の就航に合わせてハワイ便を刷新する計画です。ハワイ路線で初めてファーストクラスを導入、5月24日に成田ホノルル便が就航します。8席しかな…
  • 2019.02.14 更新トランプ大統領、アカデミー賞みる?メキシコとの国境の警備を強化するための予算案で、与野党が11日までに原則合意しました。14日に上下両院が採決し、可決する方向。法案がホワイトハウスに送られること…
  • 2019.02.13 更新現金ポジション膨らむ、両極端な見方ファンドマネジャーを対象にしたバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの最新の調査で、キャッシュ・ポジションが、2009年1月以降、つまり過去10年で最大規模になっ…
  • 2019.02.12 更新エルパソ対決、物理的壁とバーチャル壁連邦議会の超党派17人で構成される特別委員会が週末、政府機関が再び一部閉鎖することを回避するため、メキシコ国境の警備強化と不法移民問題について協議しました。妥協…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ