2分でわかるアメリカ

2017/07/27微妙にハト派だったFOMC声明

FRBが26日、金融政策を決める2日間の会合を終え、声明を発表しました。政策金利を予想通り据え置きました。

FRBは声明で、雇用が引き続き堅調だとしながらも、インフレ率が低水準で推移していると指摘しました。前回6月の会合の声明では、インフレ率が2%を「somewhat(いくぶん、もしくは多少)」下回っていると表現しましたが、今回は「somewhat」が外されました。また、バランスートの縮小を「比較的早期に」開始する方針を示しました。9月にも決める可能性があると受けとめられました。

バランスシートとは、財務諸表の「資産」「負債」「純資産」を示した賃借対照表のことです。FRBは、リーマンショック以降、国債や住宅公社が発行した債券などを買い入れてきました。満期を向けた債券の償還分を再投資、保有残高が4.5兆米ドルに膨らみました。バランスシートを縮小するということは、再投資をやめる、もしくは減らすということです。

決定は全会一致。FRBの声明は想定内、どちらかというとややハト派。一部で予想されたタカ派的なトーンではなかったことで安心感が広がり、恐怖指数と呼ばれるCBOEのVIXが記録的な水準に低下しました。ニューヨーク株式相場が上げ幅を広げ、米国債利回りが低下しました。米ドルは対ユーロ、対英ポンド、対円など幅広く売られました。

ところで、トランプ大統領は25日、ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューで、来年初めに任期を終えるFRBのイエレン議長を再任する可能性があることを明らかにしました。イエレン議長について「好ましい人物だ。低金利派だ」と評しました。去年の選挙戦で、オバマ前大統領が起用したイエレン議長を「やめさせる」と批判したので、評価が大きく変わったことになります。

ただ、トランプ氏は、有力視される国家経済会議のゲーリー・コーン委員長も候補の1人だと述べました。FRBの議長人事は夏に発表されることが多いのですが、トランプ大統領は年末に発表するとの見通しを示しました。
 

 [July 26, 2017]  No 031843701

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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