2分でわかるアメリカ

2017/07/15「アマゾニフィケーション」と「マガノミクス」

トランプ政権のミック・マルバニー行政管理予算局長は13日、ホワイトハウスの予算案と経済政策により3%の経済成長を実現するとウォールストリートジャーナルへの寄稿文で主張しました。

マルバーニ氏はこの中で、1980年代初め以来の強い成長になるだろうと訴えました。そして、トランプ大統領が繰り返し主張する「Make America Great Again(アメリカを再び偉大にする)」の頭文字をとって「MAGAnomics(マガノミクス)」と名付けました。

ホワイハウスの成長目標には懐疑的な見方が多いです。議会の予算局(CBO)は13日、5月にトランプ政権が発表した予算教書に関し、3%の成長も財政赤字の解消も見込めないとの試算結果を公表しました。FRBのイエレン議長は13日の上院の銀行委員会での証言で、トランプ政権の財政政策には不透明感が強いと懸念を表明しました。

さらに、ウォール街の著名なストラテジストが、アメリカ経済が「日本型デフレ」を経験する可能性があると警鐘を鳴らしました。

CNBCによりますと、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのマイケル・ハートネット氏は、最新のレポートの中で、アマゾンの影響により、賃金が伸びず、物価が上がらない状況が続くとの見方を示しました。

ハーネット氏は、「ロボット、オートメーション、人工知能などの技術が賃金の上昇を抑える」として、これを「Amzonification of Main Street(メインストリートのアマゾニフィケーション)」と呼びました。「メインストリート」とは、ウォールストリートと対比する形で世間一般もしくは金融以外の企業を指します。さらに、ハーネット氏は、アメリカの状況が、長期のデフレを経験した日本と似ているとコメントしました。

アマゾンが今週初めに実施した「プライムデー」の売り上げが前年比で60%増えました。過去最高。一方、アメリカ労働省が14日発表した6月の消費者物価指数は前月比で横ばい、予想を下回りました。議会、FRB議長、著名ストラテジストの懸念が、数字に表れています。


[July 14, 2017]  No 031843693






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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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