2分でわかるアメリカ

2017/07/01ウォール街が心配する下半期相場

2017年の上半期が終わりました。トランプ政権の経済政策への期待、堅調な企業業績などを背景に、ニューヨーク株式市場を代表する株価指標であるダウとS&P500がそれぞれ8%上昇。テクノロジー株の寄与度が高いナスダックは14%上昇しました。

来週から下半期の取引がはじまりますが、ウォール街で2つの問題が活発に議論されているとCNBCが伝えました。

1つめの問題は「なぜ誰も売らないのか」。「業種のローテーションはいつか」が2つめです。2つめについては、テクノロジー株が年初から大幅上昇したのに対し、エネルギー株と通信株が大幅に下落したことを受け基調が変わるかとの疑問です。強弱感入り混じる経済指標で投資家が混乱、買われる業種とそうでない業種があまりにも偏りすぎている。議論の答えは出ていません。

こうした中、著名なエコノミストがウォール街に警鐘を鳴らしました。ノーベル経済学賞を受賞したイエール大学のロバート・シラー教授は29日にCNBCに出演、「バリュエーションが異常に高い」とコメントしました。エコノミストのジョン・キャンベル氏と共同開発した景気サイクルで調整したバリュエーション(企業価値)モデル(CAPE)では、現在の水準ほど高かったことは過去に1929年と2000年のわずか2回しかないと解説しました。「気をつけるべきだ」と警告しました。

CNBCによりますと、ゴールドマンサックスのアナリストは今週28日、S&P500の年末見通しを従来の2300から2400へ引き上げました。ちょっと待った。S&P500はすでに2400台に乗っています。つまり、もう上がらないということでしょうか。

1999年と2007年。それぞれ株式相場が上半期に大幅上昇しました。しかし、前者はドットコム・バブル崩壊につながりました。後者はリーマンブラザーズ破たんなど世界的な金融危機を招きました。歴史は繰り返す?

 
 [June 30, 2017]  No 031843684

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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