2分でわかるアメリカ

2017/06/28急低下したアメリカ・ブランド

外国人のアメリカに対する好感度が急低下していることがわかりました。一部の国を除いて。

ピュー・リサーチ・センターが37カ国を対象にした調査では、アメリカに対する好感度が49%でした。オバマ政権の終盤は64%でしたので、急低下したことがわかります。49%という水準は、ジョージ・W・ブッシュ政権の終盤とほぼ同じです。

具体的には、メキシコとの国境に壁を築く政策は76%が不支持、TPPなど貿易協定からの撤退も72%が不満。そして、地球温暖化対策を取り決めたパリ協定からの撤退については71%が不信感を抱いていることがわかりました。

大統領個人に対する好感度の調査はもっと劇的。オバマ前大統領に対する好感度が64%だったのに対し、トランプ大統領はわずか22%にとどまりました。

トランプ大統領について、横柄で、無作法、危険だと考える人が60%を超えました。南米チリから欧州イギリスやイタリア、日本まで。トランプ大統領に対して非常にネガティブな印象を抱いていることがわかりました。同時に「強いリーダー」と答えた人が55%いました。

ただ、ロシア人は異なるイメージを抱いています。オバマ前大統領に好印象を抱くロシア人は11%でしたが、トランプ大統領に対しては53%が好感を持っていることがわかりました。「ロシア疑惑」をめぐるワシントンの混乱がロシア国内でほとんど報じられていないことも影響している可能性があります。イスラエル人の56%もトランプ大統領に好印象を抱いていました。

ロシアとイスラエルは例外。世界のほとんどの国でトランプ大統領が嫌われている。アメリカのイメージが悪くなっている。ピューの調査はワシントン・ポストがトップ級で伝えるなど、アメリカで幅広く報じられました。トランプ大統領も読んでいると思います。


 [June 27, 2017]  No 031843681

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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