2分でわかるアメリカ

2017/06/27「まちがい」で急落した金

ニューヨーク商品取引所(COMEX)で26日、金先物相場が大幅に下落しました。6週間ぶりの安値。

金は、投資家の間でリスク回避ムードが強まると買われ、逆にリスク選好の局面では売られる傾向が指摘されています。代替通貨と呼ばれることもあります。金が大幅安になったということは、リスク選好ムードが強まった?

どちらかというと逆。ロシア疑惑をめぐるトランプ政権の行方は依然として不透明。イタリアでは中小銀行2行が破たん、個人投資家が持つ劣後債の扱いが懸念されています。ブレグジット(イギリスのEU離脱)をめぐる交渉も不透明感が強い。

なぜ、金相場は大幅安になったのか。ロイターによりますと、誰かが間違って大量の売りオーダーを入れたことが相場に影響しました。投資家は間違いに気づき、すぐに買い戻したそうです。

誤った売りオーダーで金相場がチャート上の節目である50日移動平均の1258米ドルを割ったことも下げ幅を大きくした原因の一つとみられます。

金に対する投資家の関心が下がっているようです。ロイターは、世界最大の金のETFであるSPDRゴールドトラストへの投資が減っていると伝えました。間違いで大幅に下落したことで、金に投資家の注目が集まるという皮肉な結果になりました。

金相場は結局、10米ドル安(0.8%安)の1246米ドルで26日の取引を終えました。銀相場も大幅安でした。


 [June 26, 2017]  No 031843680

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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