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2017/06/22明暗分けたMSCIの組み替え

ロサンゼルスを拠点とするキャピタル・グループとニューヨーク拠点のモルガン・スタンレーが1998年に共同で設立したMSCI Inc.は金融サービスを提供する会社。特に、株価指数の開発、算出に定評があり、国際的な株式投資のベンチマークになっています。

MSCIが指数を構成する株式を見直すタイミングが年4回ありますが、20日に新興国株指数MSCIEFに中国本土に上場する人民元建て株式、いわゆるA株を組み入れると発表しました。

具体的には、中国の大型株222銘柄を組み入れます。MSCIEFに占める比率は0.73%となる見通しです。来年5月と8月に2段階で組み入れます。将来はA株すべてを組み入れるとみられますが、今回の発表では時期などについて触れませんでした。

MSCIの見直しにより、世界の資産管理会社、年金、保険会社など機関投資家の資金が中国本土株に流入することが予想されます。当初の流入額は180億米ドル程度になるとMSCIはみています。長期的にすべての中国株が組み入れられた場合、資金流入額が約20倍に増える可能性があるとされています。

中国本土株の指数採用はほぼ織り込み済みでしたが、21日の中国株式マーケットは1年半ぶりの高値で取引を終えました。長期的に相場を支えるとの見方で、消費関連や金融などの優良銘柄が買われました。

MSCIは、サウジアラビアの指数組み入れについても今後検討することを明らかにしました。これを好感して、サウジアラビア株も1年半ぶりの高値をつけました。

もう一つ注目されたアルゼンチン株のMSCIEFへの組み入れは見送られました。失望感でアルゼンチンの株式相場は急落、通貨ペソは一時2.1%下落し、過去最安値をつけました。

明暗が分かれましたが、MSCIの新興国株に与える影響の大きさを示した格好になりました。世界の株式マーケットでは、ニューヨークの時価総額が断トツの大きさ。その約4分の1が東京。上海がほぼ並びますが、香港を含めると中国が2位。今後は中国がアメリカを追う展開になりそうです。
 

[June 21, 2017]  No 031843677

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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