2分でわかるアメリカ

2017/06/15予想外に減った小売売上、実態はもっと悪い?

アメリカ商務省が14日発表した5月の小売売上高は、前月比0.3%減少しました。1年4カ月ぶりの大きな落ち込み。アナリストは0.1%増を予想していました。自動車やガソリン、デパートの売上高の減少が影響。スポーツ用品と娯楽関連の店舗の販売の弱さも示されました。

今年は、小売企業の経営破たんが記録的なペースで増えています。今週月曜日は、子供服小売のジンボリーが日本の会社更生法に相当するチャプター11の適用を申請しました。専門店では、ルー21とペイレス・シューソースが破たんしています。

格付け会社のフィッチは今週、シアーズ、クレアストア、ナインウエスト、99セントストアーズ、Jクルー、トゥルーレリジョン、シャロットルース、チャーミングチャーリー、NYDJアパレルズ、そしてヴィンスの10社について、12カ月以内にデフォルト(債務不履行)になる重大なリスクがあるとするレポートを発表しました。

ムーディーズも先週、同様のレポートを出しています。22の小売企業について経営破たんするリスクがあるとしています。そのうちの1社は、12日に破たんしたジンボリーでした。

今月6日付けのこのコーナーで、サンタモニカのプロムナードで11店が空き店舗になっているとお伝えました。その後、住宅街にある近所のモンタナ・アベニューでも4店舗が空いているのを見つけました。近くにあるモール「ウエストサイド・パビリオン」は、買い物客より店員の方が多いこともわかりました。

アマゾンをはじめとするオンライン小売業の躍進が大きく影響しているのは明らかです。それだけではなく、景気サイクルのダウン局面に入ったのではないかとさえ思えます。目に見えて小売が低調で、去年は予約が取りにくかったレストランが空いています。実態は統計以上に悪いのかもしれません。

FRBのイエレン議長は14日、追加利上げを決めた会合後の会見で、堅調な経済が利上げの根拠だと説明しました。街で感じた景況感とギャップがあると思いながら聞きました。


 [June 14, 2017]  No 031843672

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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