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2017/06/10「バフェット投資戦略」の危機

ウォール街で「バリュー投資戦略」を疑問視する投資家が増えています。ゴールドマン・サックスのアナリストが書いた「The Death of Value」をCNBCやブルームバーグなどが詳しく伝え、話題を集めました。

2014年3月18日付のフィナンシャル・タイムズによりますと、バリュー投資には2つの源流があります。1つはコロンビア大学ビジネススクールのベンジャミン・グレアム教授が大恐慌時代に書いた「証券分析」。企業を本来の価値より安く買える場合、値下がりリスクが抑えられるというもの。2つ目は、2013年ノーベル経済学賞を受賞したユージン・ファーマ氏とケネス・フレンチ氏による理論。株価純資産倍率(PBR)が低い銘柄のパフォーマンスが、長期的に他の株式を上回るというもの。

いずれも学術界の理論ですが、バリュー投資を実践し、人気の戦略にしたのは著名投資家のウォーレン・バフェット氏です。バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイは、一貫したバリュー投資戦略で成功しました。バリュー投資の重要性を繰り返し主張しています。

ゴールドマン・サックスのアナリストは、1940年から2007年まではバリュー投資による年間リターンが5%あったが、過去10年ではマイナスだと指摘。PBRが最も低い銘柄を買い、最も高い銘柄を売る「バリュー・ロング/ショート戦略」では合わせて15%のマイナスになる計算だとしています。ただ、長期的には悪くない投資戦略だとしています。

IT関連株の多くはPBRの尺度では非常に割高。バリュー投資戦略では「売り」です。しかし、いまの相場上昇をけん引しているのは、FANG(フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、グーグル)に代表されるIT関連株です。バリュー投資を貫く86歳のバフェット氏が時代に遅れたか、それともドットコム・バブルのように一時的な現象か。時間が経たないと判断できません。
 


[June 09, 2017]  No 031843669

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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