2分でわかるアメリカ

2010/10/30バフェット氏の後継候補はショートの天才


アメリカの著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイが、無名のファンド・マーネジャーを採用したのが今週月曜日。時間が経つにつれて、バフェット氏の最も有力な後継候補とされるファンド・マネージャーの人物像が明らかになってきました。

トッド・コムズ氏は現在、ニューヨークのすぐ隣、コネチカットで、2005年からヘッジファンドとしては小規模の4億ドル(約320億円)のファンドを運用しています。

フロリダの大学を卒業後、コムズ氏は金融機関を監督する政府機関に職を得て、銀行や保険会社の仕組みを学びます。その後、保険会社やヘッジファンドなどを経て、コロンビア大学のビジネススクールでバリュー投資を学びました。チノパンとボタンダウンシャツで出社、ネクタイをしめることは、ほとんどないそうです。社交的ではなく、時間があると新聞や資料を徹底的に読んでいます

アメリカでは、2007年頃からサブプライム・ローンが浮上、翌2008年には金融危機が発生、多くの投資家が巨額の損失を出しました。しかし、コムズ氏は、いずれ破たんするファニーメイなどの金融会社が巨額の不良債権を隠していることを不動産バブル全盛期に見抜き、ショート(売り)ポジションを取りました。ショートのリターンは2007年に35.56%、翌年の2008年には36.68%の利益を上げました。ただ、ロングでは小幅ながら損失を出したこともあります。

コムズ氏は決算などの数字は「お化粧されているため」あまり気にせず、自分が読んだ資料をもとにショートで利益を狙います。バフェット氏はショート取引をしないのですが、共通しているのは、バリュー投資つまりマーケットに過小評価されている株を探し出し投資することです。

コムズ氏は39歳。80歳になった投資の天才であるバフェット氏が探し出したバリューなファンド・マネージャーです。

HAPPY HALLOWEEN!

[October 29, 2010] No 010280

※当レポートは、投資や運用等の助言を行うものではありません。また、お客様に特定の商品をお勧めするものでもありません。

※当レポートに記載する売買戦略はテクニカル指標その他を基に客観的に判断しているものであり、相場の行方を決定付けるものではありません。最終的な投資判断はご自身の意思判断によりお取引いただきますようお願いいたします。

※当レポートのデータ情報等は信頼できると思われる各種情報源から入手したものですが、当社はその正確性・安全性等を保証するものではありません。

※相場の状況により、当社のレートとレポート内のレートが異なる場合があります。

NOTE

このレポートは、Market Editors が信頼に値すると判断した情報を基に作成されています。あくまでも情報提供が目的であり、その結果について責任を負うものではありません。投資に関しましては、投資家ご自身の判断に基づき決定してください。無断転載や引用を禁じます。

Market Editors
【データ提供】

PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

バックナンバー

  • 2018.05.24 更新微妙な関係、米朝首脳会談と米中貿易協議トランプ大統領は22日、訪米した韓国の文在寅大統領とホワイトハウスで昼食をはさみ2時間にわたり会談しました。北朝鮮の体制維持などで意見を交換したもようです。会談…
  • 2018.05.23 更新「相当な確率でビットコインはゼロに」去年後半から年初にかけて世界を騒がせたビットコイン。一時は2万米ドルまで上昇するとの強気な見方がありましたが、最近では聞きません。低調な取引が続き、8000米ド…
  • 2018.05.22 更新「夜の灯」で景気判断、独裁国はGDP水増し?ワシントンポストに興味深い記事が掲載されました。中国、ロシア、その他の独裁国家がGDPを15〜30%「水増し」していることを衛星写真が強く示唆しているというもの…
  • 2018.05.19 更新米朝対話の鍵にぎる「謎の銀髪男」黄色信号が点滅した米朝首脳会談。トランプ大統領は17日、北朝鮮が対話に応じなければ最大限の圧力を維持すると警告しました。一方で、金正恩朝鮮労働党委員長が非核化に…
  • 2018.05.18 更新アメリカは好景気?それとも悪い?アマゾンが買収したホールフーズ・マーケット。オーガニックや自然食品で知られる高級スーパーですが、16日からアマゾン有料会員は一部の商品が10%オフになりました。…

「日刊2分でわかるアメリカ(2分でアメリカがわかる)」過去記事のタイトル一覧(月別)はこちら。

そのほかのマーケット情報

ページトップへ