2分でわかるアメリカ

2017/05/26英テロで入国禁止の大統領令の見方変わる?

アメリカのポップシンガー、アリアナ・グランデさんのコンサート会場で22日夜に起きたイギリス・マンチェスターの爆弾テロ。少なくとも22人が死亡、59人が負傷しました。女性ファンが多く、8歳の少女を含む多くの若い女性が犠牲になりました。残虐なテロに世界が衝撃を受けました。

メイ首相は、テロに対する警戒レベルを、最上位の「critical(クリティカル、日本語で危機的)」に引き上げました。過去3度目で10年ぶり。イギリス全土の主要な繁華街や空港や駅などの施設などに軍が出動、厳戒態勢が敷かれました。

イギリスの警察は23日夜までに、実行犯がサルマン・アベディ容疑者(22)と特定しました。容姿者は自爆死しています。

アベディ容疑者はマンチェスター生まれ、1994年に移住したリビア系移民2世。難民として入国した両親がいます。アベディ容疑者が犯行の5日前にリビアから帰国していて、イギリス警察はリビアとISの関係を調べています。リビアの治安当局が父親と弟がリビアで身柄を拘束、兄はマンチェスターで逮捕されました。家族ぐるみの犯行か、背後にネットワークがあるか。

アメリカの保守系ニュースチャンネルのフォックスニュースは、イギリスでのテロを受け、一部のイスラム圏からの入国を禁止、難民の受け入れを一時的に停止するトランプ大統領の大統領令を支持する声が広がっていると伝えました。確かに、ソーシャル・メディアに溢れていました。2度の大統領令はいずれも、裁判所の差し止め仮処分を受けています。

しかし、トランプ大統領への批判を続けるニューヨーク・タイムズは、アベディ容疑者はイギリスのパスポートを持っているため、イギリス政府が同様の措置を取っていても、テロを防げなかったと解説しました。

トランプ大統領がイタリアで開かれるG7首脳会議に出席します。入国禁止や難民受け入れについてどう発言するか。各国がどう反応するか。アメリカから捜査情報が漏えいしたとされる問題の進展にも注目が集まっています。

[May 25, 2017]  No 031843660

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PROFILE

松島 新(まつしま あらた)氏

執筆者

昭和60年慶大卒後、テレビ東京入社。
ブリュッセル、モスクワ、ニューヨーク支局長、「ワールド・ビジネス・サテライト」担当。
平成13年ソニー入社後、CEO室、ソニー・コーポレーション・オブ・アメリカのバイスプレジデントなど歴任。
現在、金融情報サービス会社Market Editorsにて、エグゼクティブエディター(ジャーナリスト)として情報提供に携わる。ロサンゼルス在住。

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